08-宝探し-
「……よし」
逃げ去った楊瀬さんはそう呟いて、教室に立っていた。
これ以上何も起きない。
一分所持していれば勝ちだ。
少なくとも彼は一分以内にここに来ることは不可能だ。
そう言う意味で、楊瀬さんは「よし」と余裕綽々といった感じで呟いたのだ。
が。
「!?」
窓から小型ミサイルが飛んできたのが見えた。
窓を突き破り、衝突し爆発する。
「何だ……!?」
「見つけたぜ」
と。
楊瀬さんの視界に入ったのは海馬だった。
「な……!?」
「次は……この辺にしてみるか」
と。
海馬は何かをいじる。
すると、
『スイッチ№10:ポンプ』
という効果音が聞こえた。
瞬間、楊瀬さんの体を水流が襲う。
「う、が……!!」
楊瀬さんの手から水晶玉が落ちる。
これで時間はリセットだ。
と、同時に煙が水流の力によって晴れる。
「な……何ですか、それは」
こんな焦っていても、尚も敬語を貫き通す楊瀬さん。
いや、それよりも注目すべきは彼が手に持っている大型と呼ぶべき大きさの兵器。
大筒のような銃口とバズーカのそれと同じ引き金。いや、見た目的にはほぼバズーカ。
しかし、その大筒の横に、様々なスイッチがついていた。
「分からない。が、お前のおかげで俺も進化できたってことだ」
「く……しかし、それでも私は逃げる」
楊瀬さんは緑の水晶玉を獲って消えた。
「……」
海馬は適当にスイッチを押す。
『スイッチ№44:追尾ミサイル』
海馬はその状態でそのまま引き金を引いた。
ドォン!という音を立てて、砲口から一発のミサイル弾が飛び出した。
その弾丸は窓を抜けてどこかへ飛んでいく。
「次は……」
と、またスイッチを押す。
『スイッチ№59:推進エンジン』
音を聞いてから海馬は今度は銃口を下に向けてから、窓の外に飛び出した。
それから引き金を引く。
すると砲口からジェットエンジンが飛び出した。
そのままミサイルを追い駆ける。
すると、その先に楊瀬さんがいた。
「く……!」
楊瀬さんはスピードに追い付けず、逃げることができない。
そのまま海馬は楊瀬さんの前に立った。
「これが俺の力だ」
「……なるほど。分かりました。全力をお見せしましょう」
楊瀬さんはそう呟いてから、静かに両腕を開いた。
「wwwwwwwooooooooooooooooOOOOOOOOOOOOOOOOOONNNNNNNNN!!」
叫んだ。
それからだんだん狼の姿に変わっていく。
二足歩行のまま、狼となりそして威圧感が復活した。
「やりましょう。後30分足らずでケリをつけましょうか」
「気まぐれな俺の銃がいかに戦ってくれるか……運に任せるぜ」