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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第六章 誘い乱れるこの世界
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12-歩む足、戸惑う心-


 最近ちょっと短めです。


 申し訳ございません。


「……いやいや、だって君の父親が命令してきたことだろう?」


「でも、お前生徒会長やるって言ったじゃん!」


「あれはあの時の状況!今は別だ!」


「いや、お前やればいいじゃん。俺はそんな器じゃないよ!」


「器とかじゃなくて、どちらに使命があるかということで……」


「使命感とか俺がそんなもの持っているわけないだろう!」


「親父さんの言ったことだろ!君は責任を取らなくちゃ!」


「責任とかしるか!ずっと居なかった親父だぜ!?」


「そうは言っても、血はつながっているだろう!」


「血のつながりは今は関係ないだろ!そういうならお前は血がつながってるんだからもうちょっと親と関

わりを持てよ!」


「話が変わっている!今はそんな話題じゃない!」


「ていうか、お前がやりたいならお前がやればいいだろ!」


「やりたいとかそういうことじゃ……」


「我慢はよくないぜ!ほら、欲望の赴くままに行動してみろよ!」


「わーわー!聞こえないー!」


「生徒会長の玲王を倒すのはお前にしかできないだろ!」


「……あ、そうだった」


 俺たちの喧嘩というか会話はここで途切れた。

「彼の能力がわからない」

 隼人が唐突にそう言い始めた。

「え……?」

「恐らく新しい能力なのだと思うんだけど……ちょっと違和感を感じる」

「違和感というのは?」

 雅が尋ねる。

「今までとは違う意味で規格外だ」

「規格外……」

「僕が今まで接してきた新能力……つまり、海馬君や東先輩の類は、それでもアクターという印象はあった。でも今回のはアクターとは違うような雰囲気を感じる」

「アクターじゃないのか?」

「いや、アクターなんだ。アクターなんだけれど……うむ」

 と、そこでとうとう一人で悩み始めた。

 こうなってしまうと会話は成立しない。


「どうすんだよ……」

 海馬はそう言って苦笑いを浮かべる。

「取り敢えずは……まぁ」

 俺はテーブルに視線を落としてから

「飯にしよう」

 と宣言した。


 皆は何も言わずに着席した。


 生徒会実力選挙まであと2週間。

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