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転生したら本能寺で織田信忠だった・・・・あれ、詰んでない?  作者: ハルラララ
幕間:本能寺前後の周辺状況

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幕間:織田信孝の野望(終)


津田信澄、と言う男が最近織田家一門衆の中でも話題に挙がる事が増えてきた。

父上である織田信長が家督を継いだ際の家督争いで殺された弟、

織田勘十郎信勝の遺児との事だ。

信勝が父によって粛清された後、当初は信勝側であった柴田勝家が彼を引き取り、

養育していたとの事であるらしい。


初めは私達と同様に、養子として近江の磯野家に行っていたのだが、最近織田家に呼び戻され、

父の近習や奉行として各地で務めを果たしているとのこと。


私自身、何度か奉行としての仕事の関りや戦場で話す事もあり、関わる事があった。


話をする限り、確かに頭の巡りが他の者とは違い、優秀だとは感じた。

父上が重用されるのも分かる。頭が切れる能吏、吏僚とでも言えばいいのだろうか。

戦場が主な仕事場である自分とは違う立場ではあるが、

父上の為、織田家の為に尽くしている事には変わりない。

好感が持てる爽やかな人間でもあった。間もなく重臣の明智光秀の娘を嫁に貰う事になったとも

言っていた。

その時は、父上に重用されているのだな、と思ったくらいであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


京で御馬揃え、という催し物があった。

催しとはいえ参加できる織田家の諸将は可能な限り集まるという、この乱世の中では異例なもので、

高位の公家も参加し、治天の君である天皇陛下も天覧される異例のものであった。


織田家が主催するとはいえ、実質朝廷の催し物に近しいものになったため、

参加できる人間も並ぶ順番も織田家の立場と格式相応の者が求められる


私の参加順は当然ではあるが、連枝衆として織田家の一門としての順であった。


率いる騎兵の数は、それが立場の重さを示していた。

既に織田家の家督を継いでいた信忠80騎、信雄30騎、信包10騎、信孝10騎、信澄10騎……


信包叔父と同格なのは異論はない。

長島の戦で信広伯父が討死してからは残った織田家一門の中では年長者であり皆のまとめ役であり、

自分より席次が上なのも納得がいく。

内心、衝撃であった事は信澄と自分が同格であった事だ。


生まれが理由だというのなら、なぜ信澄と私は同格の扱いなのか。

能力が理由だというのなら、なぜ私は三介より下の扱いなのか。


ーーーなぜ、なぜ、なぜ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


数年後、近年なかった自分にとっての慶事があった。

四国の長宗我部氏が織田家に敵対姿勢をとった事に伴う、四国征伐が計画され、

その総大将を任じられたのだ。


それまでの織田の慣習からいえば、その方面の取次(外交担当)を任命される事が一般的で

あったため、自分が選ばれたのは相当異例の事であった。


副将として丹羽長秀、さらにあの信澄をつけられたのが少し不満ではあったが、

今まで副将の経験はあっても大将の経験はないので、父上が心配して補佐をつけてくれたと

思えば納得できる範疇であった。

能力だけで言えば全く異論のない二人であったし、良い副将をつけてもらったと思う事にする。


ーーーー父上は、やはり私の働きを見てくれていた。

ようやく、今までの労苦が報われたような気がした



そうして、あと数日で合戦の支度が整い、四国征伐が始まろうとした矢先


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


明智日向守光秀謀反。

織田信長、織田信忠遭難。



ーーーここまできて、

あとほんのわずかの事で、私の苦労は泡と消えるのか。

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