阿呆な彼等
突然のカルロの発言に戸惑いを見せるベリーにカルロは苛立ち混じりに告げた
「うちとワインの契約をしていた上流貴族や経営先のレストラン、彼等御用達の店から一斉にうちのワインはもう二度と卸さないと告げられたんだ!」
「ま、待って下さいお父様
それなら新しい契約先を見つければ」
「それならもうした!
だが何処も取り合ってくれなかった!」
何の前触れも無く収入源が無くなってしまった公爵家、ワイリー公爵家は揃いも揃って豪遊好きで年々その収入を上回る支出を抑える為に領民達に無理な納税と労働を強いており使用人達にも理由を付けて給金を出していなかった
「しかもうちの使用人は全員辞めてしまった!
くそっ!あの出来損ない共め!!」
「け、けれどそれで何故わたくしのせいになりますの!?」
「契約をしていた貴族達がこぞって先日のお前の事を言ったんだ!」
「先日、、、っ!」
もしかしてと思ったのはあのフェスティバルの事だ、ワイン関連での話となればそれしかない
カルロにその事を伝えるとカルロは一層怒りを顕にした
「まさか、その守銭奴令嬢が私達の契約していた貴族達に何か吹き込んだのではないな!?」
「きっとそうですわ!
あの忌々しい男爵令嬢!
きっとあの田舎令息の権力を使ってなにかしたんですわ!!」
「なんと!!
ホレン様に力を借りるのだ!」
カルロのその言葉を聞いて夫人もうんうんと頷きベリー達は乗ってきた馬車を走らせてホレンとソウンの元へと向かった
人目も気にせずその事を告げるとホレンは怒りを顕にした
「なんと言う事だ!僕等を笑いものにしただけでは飽き足らず僕の美しいベリーに対してそんな事!!」
「ホレン様、あんな奴等全員処刑して下さい!!」
「あぁ、分かっているよ
おい!誰か居ないのか!!」
周囲に喚き散らすホレン達に近衛兵達は行きたくないと言う表情をした、城の中に居るのは全員王女派の近衛兵で王子が気に入っていた近衛兵達は此処数日のホレン達を見て沈みゆく船に乗るのはと早々に乗り換えようとしたが其方は既にクルージュの調査によりそれぞれに罰が与えられている
「おい!早く来い!
この未来の国王である僕の言う事が聞けないのか!?」
これ以上は何を言うか分からないなと近衛兵達はホレンの元へと向かった、命じたのはマニカ達男爵家と辺境伯家に御触れを出すと言うものだった
「奴等を反逆罪で城に連れて来るのだ!
そして明日、大臣や貴族達の前で断罪してやる!!」
「、、、お言葉ですが王太子殿下
ハイニー男爵家もゴリュディーア辺境伯家も国王陛下に忠義を尽くす者達、その様な事をすれば国王陛下から何を言われるか」
「黙れ!!僕の命令に背くつもりか!?
さっさと連れて来いと言っているんだ!
じゃないとお前をクビにして家族諸共路頭に迷わせるぞ!!」
その大声を聞いていたジェダイトは溜め息を付いており、隣に控えていたクルージュもシラケた目をしていた
「これ以上は無理ね
私達だけであの二人を何とかしないと」
「その事なのですがジェダイト様、、、此方を」
そう言ってクルージュが差し出してきたのは一通の手紙だった、その封蝋を見てジェダイトは顔を明るくさせたのだった




