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森の手前で異空間から取り出したのは合皮のケースに収まった自作のサバイバルナイフだった。
全長30cm・刃渡り17cmのサバイバルナイフは柄の部分がゴム製で出来ており持ちやすいように滑り止めの為凹凸が付いている。
そんなサバイバルナイフをケースから取り出し、ケースは異空間に直した。
そして一度ナイフを握ったり振ってみたりした後、魔力をナイフにまるでコーティングするかの様に纏わせる。
体内の魔力強化(外の皮膚や髪の毛に至るまでを言う)はざっくりと体全体に魔力を巡らせて強化する事を指す。
これは魔法を使う際に必要な魔力操作だけで身体強化を行っているので魔法ではない。その為、魔力操作が卓越している者と卓越したいない者が同じ魔力量で強化していても卓越した者の強化の方が勝ってしまう。
だが俺が今しているのは体外の魔力強化だ。
体外の魔力強化(武具や衣類に至るまでを言う)は魔力を物に流して武器なら耐久性や攻撃力を上げる事を指す。
言葉では簡単そうに思えるが物に魔力を流すのは体内よりよっぽど難しく、慣れていないとすぐに魔力枯渇を招く羽目になる。何故なら常時体外に魔力を出し続けているので上手く魔力をコントロールする事が出来ない。
先に語ったように魔力枯渇や武具などが強化の負荷に耐えきれずに自壊する可能性もある。
ただ、こちらも魔力操作が卓越した者としていない者が同じ魔力量で強化した武具で戦うと前者が勝ってしまう。
しかしこれも先に語ったが体内より体外の魔力強化の方がよっぽど難しく一般的には片方を選びもう片方は魔法などの別の手段で強化するのが常識である。
魔力枯渇は読んで字のごとく魔力が枯渇していることを指している事である。
魔法を発動しすぎた時・魔力強化をし続けた時などが大まかな理由ではある。
魔力枯渇は休んだりしたら人によるが1日で治ることが多い。また別に薬で魔力を補填することも出来なくはないがあまり多くの者はこの方法を使わない。
とサバイバルナイフに魔力を纏わせながらつらつらと思い出しつつ、そこら辺の木の枝を切ってみると⋯
スッ
抵抗もなく切れた。切った後の刃を見ると刃毀れどころか汚れ一つ付いていなかった。
「魔力強化も良いかな?ま、殺りながら実地特訓としようか」
小首を傾げながらそんな事を言い、森に入っていった。




