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COLORE    作者: Foglio
51/53

Azzurro Capitolo 水色の章 Donna Pioggia leggera 天気雨

Azzurro Capitolo Donna Pioggia leggera Ⅰ




その日は天気雨だった

濡れた歩道

宙也はラウンジから外を眺めていた。

信濃川河口を見ると

空は蒼く晴れていた

日本海独特の晴れながら雨が降る

いわゆる越後の年寄の表現

『狐の嫁入り』

そう呼ばれる奇妙な天気雨


最後に狐の嫁入りをみたのはいつだったかな····

ヰタリアでだったかな?


宙也は思った


異動により数十年振りに新潟市に戻った彼だった


彼の後ろ盾だった前社長

『常盤大作』は

食べる事が大好きで

その美食が全て彼の行動エネルギーだった

しかし····

その美食が彼の心臓に負担が一気に掛かり

急死してしまった


後を継いだ息子は、父親である大作に若い頃から愛されてないと反発しており···

いわゆる自分の取巻きを重用した

そのため宙也は疎まれて、本社勤務から彼の會社に買収を希望している新潟市のホテルに調査というカタチで綜支配人という名目で送り込まれたのだ


本日はいわゆるホテル業界の組合の用件で、新潟市の幹事會社に足を運んだのであった


『相沢 宙也様』


フロントスタッフが宙也を呼んだ


宙也はロビーのソファから立ち上がりフロントに向かった


「相沢 宙也⁉️もしかして···宙也なの⁉️」


ちょうどロビーにいたひとりの女性がその名前に反応した


宙也はフロントの脇で事務所から出て来た支配人であろうと思われるオトコと話をしていた。


『やっぱり宙也だ』


宙也のその姿を確認した彼女


用件が済み、宙也は會社に戻ろうとしたが天気雨によりロビーで止むまで待っていると····


「久しぶり 宙也くん こんなところで再會できるなんて」


女性の声に宙也は振り向いた


「アタシ 分かる? 彩香よ 高野 彩香 

今は鈴村 彩香だよ」


「彩香⁉️」


こんなところで再會するなんて宙也は驚いた


「久しぶり 元気そうでなによりだよ」


「宙也くん 現在(いま)は新潟にいるの?」


「うん、転勤でね」


「ねぇ まだ時間ある?良かったらお茶でもしない 久しぶりに宙也くんと話がしたい」


「彩香ちゃんは?大丈夫なの」


「うん、アタシは大丈夫」


「分かった」


ふたりはホテルのラウンジに入っていった


信濃川がみえる窓際の席に座った


「珈琲でイイ?」


「うん」


宙也はボーイに珈琲をふたつ頼んだ


「何十年振りかな?彩香ちゃんは変わらないね。

オレはヲッサンになったけどね。」


「アタシもヲバサンになったよ。宙也くんこそ変わらないわよ。」


ふたりは青海山ではじめて、出会ってから約30年近く経っている


宙也は彩香に名刺を差し出した


「ホテルの総支配人なんだね」


「窓際だよ。いつリストラされるやら」


「ねぇ宙也くん 今まで同窓會とか参加しなかったよね なんで参加しなかったの❓️」


「同窓會❓️ あったの❓️知らなかった」


「連絡なかった❓️」


「いつあったの❓️」


「卒業してから5年位かな」


「あぁイタリアで暮らしてた頃かぁ」


「イタリア⁉️宙也くん、イタリアで暮らしてたの⁉️」


「うん、LEVANTEがあった頃、スキー留学していたんだ」


そう答えて、宙也は運ばれてきた珈琲を飲んだ


彩香はさらに聞きたかったことがあった


「ねぇ結婚はしてるんでしょ? あのキレイな年上のヒトと···従姉って言ってたけど、そんな風に見えなかったよ」



そのひとことに宙也の顔が少し陰った


『どうしたの?』


「いや、独身 ずっとね。一度も結婚はしてない」


「えっ⁉️なんで···」


そう言ってから彼女は我に返って


「ゴメン いろいろあるものね」


「いや いいんだ。彩香ちゃんは❓️」


「アタシは···娘がひとりいるわ···

でもダンナとは別れる予定」


彩香はそう言って珈琲をひと口飲んだ


「そうなんだ タイヘンなんだね」


「そうよ このひとと···なんて思ったけどね

ホントにアタシが思ったヒトだったのかなぁってね」


彩香は宙也をみた


宙也は彩香の瞳に胸騒ぎを覚えた

其れは過ぎ去った過去(とき)

若かった頃の輝きが見えた


なにやら騒がしくなりそうだと思った。







◆◆◆





大学生の頃



冬の青海山で

宙也は当時所属していたスキーCORSE(ワークス)

のCAMPに参加しており、名香で行われるスラローム選手権の候補として連日猛練習をさせられていた。其処でアタシと出会った

アタシは写真部に所属しており、宙也はアタシの被写体になった

CAMPちう

アタシ達は····

ー淡い恋心 ふたりはこころは確かに繋がりはじめていた

しかし····

アタシが同級生のコンパに参加したことから

宙也とのすれ違いがはじまった

彼はその日の夜、青海山のCAMPからスラローム選手権が行われる名香で調整をするために青海山を離れたのだった


宙也はその選手権で2位になり、大学から表彰された

アタシは写真部として、宙也を撮り続けた

しかし···青海のCAMPの頃と違い、どこか宙也はアタシを避けている雰囲気だった


表彰式も終わり宙也は、来ていた従姉という女性と

一緒に写真を撮ってもらいたいと、アタシに声をかけた。


凛とした綺麗な(ひと)だった

着物が良く似合う


ファインダーからふたりをみた時に、アタシは瞬時にこのふたりの関係に疑問が湧いた


『ホントにこのふたりは従姉弟同士なの⁉️···

アタシ こんなうれしそうに笑うアナタを

はじめて見たわよ。宙也‼️』


いままでアタシに見せたことのなかった宙也の笑顔に

とまといを覚えて、アタシはなかなかシャッターが切れなかった。


従姉という女性は異変に気がついた様子

アタシが宙也のことを好きだってことを···


彼女が近づいて来て、アタシに言ったの


「ゴメンね。宙也(あのコ)困ったことを頼んでしまったのね」


ー本当に綺麗なひと

宙也 アナタはこの"綺麗なひと"となにかあるの?····


それから数日後のスキー実習

宙也は講師としてアタシ達のクラスを受け持った

一緒にリフトに乗っていたけど

宙也は素っ気ない反応で

やっぱり····アタシにはどこかぎこちない

青海山の様な雰囲気にはならなかった


でも···今日はバレンタイン

夜になったら気持ちを伝えようと思った


夕食を終えて、彼は宿には泊まっていないことを知ってクラスメイトに聞くと···

宙也は滑りに行っているとの事だった

アタシはスキーを履いて、追いかけようとして

メインゲレンデのリフトに乗ろうと近づくと···

従姉のひとがLEVANTEのベンチコートを羽織り立っていた

アタシはペコっと會釈をした


『宙也に会いに来た』


彼女は気が付いたみたいで、アタシに近づいてきた。


「ごめんなさい。宙也は仕事なのよ 今回の実習も夜はLEVANTEの仕事をするならって条件なの

なにかあれば伝えてあげるわね」


アタシは何も言えなかった



何も進展が無いまま、春休みが近づいて来る

思いきって

『また被写体(モデル)になって』

アタシはそう告げると

宙也はうなづき、一緒にスキーに出かけた


其処ではじめて知った


宙也が青海山を去る日

コンパ帰りのアタシを目撃したことを···

ちょうど同級生に肩を抱かれたシーンを見ていたのだ

宙也がアタシを避けてた理由が解った


『宙也の誤解よ』


アタシは説明した

宙也は理解示したが···

やはり何処かぎこちない


宙也 いつからあなたは····変わってしまったの

あの綺麗な従姉と何かあるの···宙也···


それでも···


ー抱かれたかった 宙也に


「ねぇ、宙也 あのひとの間に····

なにかあるのかなんて知らない·······

でも···今夜だけはアタシだけの宙也になって」


少しだけ悲しそうな顔をした宙也


そして···

宙也はアタシのはじめてのオトコになった


そして、はぐれるようにアタシ達は離れていった。




「どうしたの❓️」


宙也に声をかけられ、ハッとした


「ううん なんでもない ねぇ、宙也くんとゆっくり話がしたいから、また会ってくれる❓️」


「イイよ」


そう言って連絡先を交換した







Azzurro Capitolo Donna Pioggia leggera Ⅱ


 






ホテルに戻って、自分のデスクに戻った

事務所には誰もいなかった

営業課長の門脇が行動予定表に訪問先を書いていたが···

鵜呑には出来なかった

大方、パチンコでヒマつぶしているのだろう

やれ、案件があると言うのだが···

そう言って、この数ヶ月団体の宿泊はゼロだった


『新しい団体(しごと)を取るのだから』

そういう名目で『宿泊費をタダ』で泊めて、結局仕事につながらないのだ


其れを指摘すると

「綜支配人は新潟の商業ルールを知らないから」

そう言い逃れをしてきたので···


「私は大学も新潟、最初の就職先も新潟市です。そんな特別ルールがありましたか?」


そう問うと····おそらく門脇が泣きついたのだろう

数日後に本体の社長がやって来て宙也に言った。


課長(カレ)の親父さんはウチの役員で、カレの事は小さい頃から知っているから、私にウソなんかつかないよ」


どこまでもボンボンなんだろうな

ーひどい會社(グループ)だな 名門と呼ばれた新津木材工業(シンモク)も終わりだろうな


彼はこのホテルの親會社を知っていた

彼の同級生の何人かはこのグループ會社に就職していた


新津の材木商が時の勢いに乗って、設立した會社

名門と呼ばれ約100年続いていた

バブル景気もあって、グループ會社としてホテルも運営していた

その同級生達もいない

彼が大学を卒業した頃の勢いは、もう無かった


誰も彼も自己保身のための都合の良い報告しかしておらず、あと数年で行き詰まるだろうな




『新しい仕事を取るのだから』

そういう名目で『タダルール』は、厄介なことに多種の業種でそんな風潮があった。

メーカーからの補助金をアテにしている。

それを補填してやっとやっとの企業もあった。


つい最近も、ある高校の部活動の県外の移動に営業バスを使わずに、マイクロのレンタカーを借りさせて、

白タクまがいの行為を旅客輸送会社に依頼して、生徒が死亡事故が起きた。

営業2種免許も持たない認知症の疑いがある運転手を使い、生徒の安全なんかよりもカネの事を重視して、安全責任など何処吹く風で事故が起きれば、

学校も旅客輸送会社も

お互いに罪のなすりつけ合いをしている。



『タダ』は仕事ではない。

タダを要求して、受ける側も責任なんかあるワケない

当然、痛ましい事故が発生する

今まで起きなかったのは運が良かっただけ

自分に子供がいなくてホッとしている。


新潟市に来てから、現在の体たらくを目の当たりにして、彼は新潟市で暮らすことが怖くなっていた


日本海側唯一の政令指定都市 新潟市

其処に胡座をかいて、こんなことやっているから、

税収も落ちて、夕張市の様な財政再建団体に堕ちる寸前だった。


「何もかも狂ってきてるな 新潟市は」


宙也はひとりごちた。



常盤大作の元で鍛えられた、彼の嗅覚がそう告げていた


ーまさか、このシンモクに来るなんてな···

常盤大作も逝ってしまったから

そろそろ、オレも會社を見切らなければならないかな

常盤大作ならこんなモノは買う気にもならないだろう

息子は常盤大作にどんな育てられたかは知らないが···

所詮はシンモクの社長(バカボン)と同じで、

チヤホヤされてバカを見ると気が付いた時には遅いのだ


ードン底を見るのもイイだろう 今後の生き方のためにな



宙也の特徴は""護るべきものがない""ことだ


護るべき家族や親の介護等がない

""孤独""だった

生い立ちから現在まで、そのほとんどが···

見知らぬ孤独とふたりきりで人生(たび)を重ねて来た

途中、一緒に過ごしてきた女のコもいたが···

みんな去っていった


孤独でもあるが···

同時に自由でもある


自分で考えて行動が出来る

誰かに縛られることがない

結果は全て自分ひとりで受けとめられる


若い頃は孤独に苛まれていたが···

現在(いま)は···

この孤独(じゆう)をかなり気に入っている


知人やネットの記事で孤独死の話題をみるが···

正直、独り亡くなったひと

其の全てが不幸なのか⁉️

疑問符が残る


宙也のように毒家族の元で暮らしていれば···

また、成人になってから付き合ったオンナ達の本性···

少なくとも結婚生活のリスクの高さや

家族を持つクルマ仲間の話

其れ等を綜合すると···

孤独はそんなに悪いものではないと思う


仕事についても、それほど悲観はしてなかった

また、別のホテルのフロントマンをしたってイイやん

このスキルを活かせて····

むかしからカネが無かったから、そんなにカネに執着はない。

家族がいないから

自分独りが暮らしていけるカネが稼げればイイのだ





◆◆◆






あまね(婚約破棄)の時から、宙也は自身の結婚は考えなくなっていた。


サッパリしたいと思い、気に入ってたが···

あまねのニオイが残るアルファロメオ 156は売ってしまった。

現在の愛車は

ワインレッドのロータス エリーゼだ


いまの彼にはカノジョでもいればそれで良いと思っていた。


結婚なんかもうウンザリだ。


其処にさらに""ウンザリ""する出来事があった。


或る日の休日の午前中に

あまねとの共通の知人 寺田から

「新潟市に来てるから久しぶりに飲もう」と連絡があった。


あまり気が進まないが···

寺田は新潟驛の近くのビジネスホテルに宿を取っていたので、仕方なしにお昼過ぎに驛で待ち合わせた。

驛の入口で寺田を待っていた。

寺田は宙也を見つけると


「よう、久しぶり」


そう声をかけてきた。


「久しぶりだな、康兵衛にしようか」


宙也は言った

二人は歩き出し、信号を渡り飲食店が並ぶ通りの地下にある店に入った。

ビールで乾杯をして、お互いの近況を聞いたりしていた。


「そろそろ日本酒にするか」


寺田はそう言って、日本酒を頼んだ。

それから···

宙也は寺田が早いピッチで杯に酒をみたすことに、少し気になった。


『何か言い出したいのか?』


銚子がテーブルの上に三本目が並ぶ頃から、

彼はあまねの話をしはじめた。


宙也は隠さずに嫌な顔をして、口に運びかけた杯をテーブルに置いた。


「終わったことだから止めてくれないか」


「まぁ、少し聞いてくれ」


寺田は自分の杯に酒を注いだ。

宙也はもとより気のりしない酒だったから、さらに不味い酒になるのでチェイサー()を店員に頼んだ。


『あまねがマッチングアプリで知り合ったオトコと結婚した』と言ってきた。


「そりゃおめでとう」


おざなりに言った。

そこから、妊娠して出産してから、オトコに多額の借金や他にオンナがいたとドラマの様なゴシップを聞かされた。

しかし宙也には何も感情が湧かなかった。


『自分で選んだオトコなのだから、それは仕方ないんだろ。』


冷たく突き放した。

そろそろ、終わりにしたいと思っていた。


「それでな、宙也」


寺田は酔いが廻ってきたきたらしく、顔を真赤にして、大声で喋り出してきた


「あまねの親父さんが余命宣告受けてな···

あまねのことが心配で、親父さんがオマエに復縁してくれないかとオレに頼んできてな」


「あ?」


それを聞いた宙也は財布から万札を取り出してテーブルの上に置いた。


「オレは帰るから、コレで払っておいてくれ。

それとな寺田。オマエとはもう二度と会う事はないから」


そう言って宙也は席を立った。

店を出た。

苛立っていた

宙也はスマホを取り出し、彩香にLINEをした。


「逢えないか?」


「宙也。何処にいるの。直ぐ行くから」


彩香からは直ぐレスが来た。


宙也は手頃なスタンドバーを探して入り、ボウモアの水割りを頼み、彩香を待った。


「宙也」


うれしそうな顔をして彩香は三十分ほどでやって来た。


「うれしい。呼んでくれて」


「呼んでおいて、こんなこと言うのもおかしいけど

家は大丈夫なの?」


「はぁ?宙也 人妻呼び出しておいて、そういうこと聞く?」


彩香は吹き出した。


「そうだよな。自分で人妻を呼び出しておいてな」


宙也は笑った。


アノ人(ダンナ)は浮気相手のとこよ。もう結婚生活は壊れているから···大丈夫(・・・)よ」


いつもの宙也なら、けっしてそんなことにはならなかっただろう。


大丈夫(抱いてもイイのよ)


彩香のサインを受け入れた


「そう。オレも壊れてるからな今日は」


そう言って彩香の手を握った。


『何が遭ったの?』

なんて聞かない彩香が良かった。


ふたりは再び情を交わらせるのに時はさほどいらなかった。



「宙也だからよ。宙也だから欲しくなるの」


宙也に抱かれながら

カレの青海山のFreeSkiing(一騎駆け)を彩香は思い出していた


墜ちて来そうなくらいの大きな月を背に、白銀に舞う宙也

優雅に雪面を舞う宙也にため息がでた。


『なんてキレイなフォームをしてるのよ‼️』


ハイスピード ロングターンを繰り拡げる。


ふりそそぐ月光


エッジが凍てついたバーンを斬り裂いていく


タイトなエッジワーク



ーRide into the Danger Zone


(乗りこむかい⁉️ コッチの世界に‼️)


『ゾクゾクする』


現在(いま)だって思い出せば、背筋に寒氣が走る



「そうよ❗待っていたのよ‼️狂暴な相沢 宙也を欲しいの」


それまでの空白期間を埋めるように、彩香は激しく宙也を求めた。









◆◆◆




「宙也 聞いてもイイ?」


アタシはヰタリアでの話をまず聞いてみたかった。


「なぁに?」


「なんでヰタリアで暮らしていたの?」


「ヰタリアにはLEVANTEがスキー留学しないかと持ちかけてくれてスポンサーになってもらったんだ」


「そうなんだ。宙也ガンバってたものね」


「まぁでもモノにならなかったからな。CORSEが解散して何処からも声掛からなかったしね」


「目が節穴の人が多いのよ。アタシは宙也のスキーには可能性を感じていたから」



バブルが弾けて(景気が悪くなって)スキーブームも下火になったし、日本の基礎スキーはガラパゴスみたいだから、海外のスキー技術のウケはあまり良くないからね。」


「そうなの?」


「ジャッジするサイドがコテコテの基礎スキー育ちだからね。海外の技術は点数が厳しいんだ。だから日本のスキーは海外で通用しないんだよな。

CORSEに所属してれば、まだ良いけど····

オレの様にフリーだと握りつぶされるよ」


「そうなんだ。日本ってまだまだなんだね。卒業してからは年々暗い話が多かったモンね」


カレを癒やしてあげたい アタシはそう感じた。


「お風呂一緒に入ろう」


アタシは言った。


アタシは甲斐甲斐しく宙也の身体を洗った

舌先で宙也を求めた


次は何が欲しいのかい?

宙也が挑発する


「ダンナにだってこんなことしたことないわよ。宙也だからよ」


アタシは妖しくあえいだ


「愛おしいのよ宙也(アナタ)は思い出になんかにならない‼️だからこうして再び逢えたのよ···

蒼白い満月を観るたびにアナタを思い出していたのよ

宙也がアタシをオンナにしたことや‼️

ねぇ、もう一度 はじめましょう ココロを重ねて」


もう一度はじめましょう


『どういう意味だろう?』


宙也はその言葉が気になっていた。


「ねぇ宙也 今度、娘に会ってほしいの」


行為が終わった後、アタシは宙也に言った


「·····」


宙也は答えなかった


「ダメ❓️」


「ダメと言うより、娘ちゃんは幾つなの? 

いきなりなんて戸惑うんぢゃない」


ダンナ(あのひと)とは別れるって

もうダメなのって数年前から伝えてあるの 

せっかく再会出来たのだから···

これからは宙也と  

アナタと一緒に過ごしていたいの」


アタシは宙也の胸に飛び込んだ。


宙也は窓の外を見た

窓の外は天気雨が降っており、空には虹が掛かっていた。

















Continuare














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