12話 決闘当日
決闘当日の回です。
(文字通り…)
ほなどうぞ!
2週間というの短い期間修行を終え深夜。
優は1人部屋で悶々と考え込んでいた。寝返りを打つこと約30分、そしたら知らぬ間に寝ていた。
(いよいよか…)
こんなに眠れないのって…廻も一緒なのかな?
そんな事を思いながら僕は静かに瞼を閉じ明日に備える事にした。
☆
(あぁ、俺も眠れそうもねぇ)
俺は外をフラフラしていた。こんな事をしてるのは寝る為ではなく。ある奴と話をする為だ。ソイツにとっては何故呼び出されるのかはてんで分かってないだろう。
実際、大して時間を取らないが、話しておかなければならない事なのだ。俺は早くに集合場所であるの噴水にたどり着いた。そして、そのお相手も…
「よぉ、来たか…」
「はい…先生。一体ユウサマについて何の御用ですか?」
「あぁ、やっぱぁ~お前には優の事…知ってもらいたくてなぁ中々話せる機会がなかったから、今の内に話しておこうかなぁって」
そう、ネリアだ。
明日、俺はやっと掴んだ〈風鈴の弓女〉の手掛かりを手に、最後になるかも知れない捜索をする事にした。その準備を終えた為時間が少し空いてる為、話す機会が増えた。
「それで!それで!どんなお話を!」
「そうがっつくなよ!別に…ちょっと暗い話だから、そんなに期待すんなよ。でも、大切な話だ。よく聞け!」
「………」
ネリアは黙って頷いた。
そして、俺は話した。優の昔の話を…
☆
翌日、決闘当日の朝。
「おい優、起~き~ろ!」
「んぁ?ムニャムニャ、おひゃよぉ~!」
「こんな日に寝惚けんな。起きんかごら!」
「あ、あぁ!起きてるから!起きてるから!」
優を叩き起こし、俺は優に伝えとかなきゃならない事を言っておく。
「そこのテーブル。そこにテメー用に装備を新調してやったから、それらを身につけて修行の成果を存分に出し切って…勝て!」
「うん、分かったよ!」
「それと…逃げずに向き合え!テメーの心のままにやってみろ!そうしたら、決闘の中でお前は更に強くなれるから」
「えっ?…それは、どうい―」
「じゃあ!」
有無を言わさずに俺は退出した。
今はまだ、分かろうとしなくもいいぞ優。お前が、今目を背けているモノに…向き合う覚悟が出来ると信じて…俺はただ、やるべき事をやるだけだ。
☆
「廻…さっきのは、一体?」
僕は廻が言い残した一言が気掛かりで仕方無かった。だけど、そんな事で悩んでちゃいけない。
僕は、テーブルに置かれている廻が用意してくれた装備一式をまじまじと見た。
置かれているのは、見た所僕のサイズに合わせてある動きやすい服を拵えてくれた様だ。そして、鎖帷子に…赤くて炎を思わす刺繍が施してあるローブ、そして新しく細かな装飾が施された杖もある。
そして、その中に挟まっていたのは廻の字で書かれた僕達の馴染みのある日本語の言伝を列ねた紙があった。そして、それを読んでみると…
『それらは、俺が冒険者の仕事をした資金で買った物だ。お前に合う装備を探しに探した選りすぐりの装備一式だ。だが、途中で予算オーバーしかけたから、仕方なく…ラーシャやアルトから資金は借りた。後々に返す予定だからお前も決闘終わったら手伝いな!』
「ははっ」
これは大変だな。クスッと笑いながら読み続ける。
『これらの、装備はどれもこれも特注品だ。性能も良いから一通り書いておいたぞ。そして、最後に…勝てよな!』
「…言われなくても!」
「お~い、優。ご飯出来たよぉ~」
「分かった!」
読み終えて、地香の呼び掛けに答え、僕は皆が集まるリビングに降りた。
☆
決闘当日、グランティーアコロシアム内
このグランティーアコロシアムはネリアさん達の説明によると、月に一度位に開催される有名な催しだそうだ。普段は、各国の有名な冒険者同士が力を競い合うトーナメント形式での大会で…
優勝商品も豪華なモノらしいので、いろんな冒険者達が自分の力を試す為にグランティーアに訪れるのだと言う。
だが、今回の様にトーナメントではなく、デスマッチみたいな決闘の例は初めてで、それ故に観客も物珍しく普段トーナメント並に観客で周りが埋まっていた。
僕は今、1人で選手専用の控え室に居て佇んでいる。アルト君達は、観客席での応援(しかも結構良い場所らしい)ラーシャさんは、このグランティーアコロシアムの催しは色んな商業の所謂…スポンサーが沢山付いていてこんなにも大勢の観客がいるのだとか、ラーシャさんの方もそのスポンサーをしているとか。
彼女とレクトールさん曰く…
『ここでは、沢山の商売人達がスポンサーを買って出ているので私達もそれに便乗する形で、名前を売り私達の商業の発展の最初の土台としてみてはと、国王様の助言と推薦もあり…こうしてスポンサーとして観客集めやらで忙しいので…応援出来るかどうか怪しいです。誠に申し訳御座いません。ユウ殿』
僕はレクトールに、大丈夫だよってネリアさんに伝える様、言って置いたから向こうも少しは気が楽になるだろう。それに比べて…
僕はまだ、緊張が残っている。
無理もないと皆が言う。まぁ、その通りなのかも知れないが、このプレッシャーは僕の人生の中でも結構大きい気がする。
さぁ、そろそろ時間だ。僕は廻が新調してくれた装備を身に纏って、コロシアム会場に足を運ぶ。
そして、僕の心に誓う。
「覚悟を決めろ。僕!」
☆
一方、対戦相手であるシャーロット達は彼女達の専用の控え室にて準備中である。
その中には、リーダーのシャーロットとカナリーが椅子に座り佇んでいる。
後のもう2人は、別の控え室にて準備中だ。
「もう…そろそろか」
「なぁ、シャーロット。まじでウチら全員で、姫様に手ぇ出した兄ちゃんシメんのかにゃ!?」
「何を今更言ってるの?これはもう決定事項なのよ。貴女達も承諾したじゃない」
「んまぁ、そりゃ~流れに乗ったって言うか…やし崩し的なぁ…空気を読んだ的な感じにゃ!」
「まぁ、貴方ならそう言うと思ったわ。でも、聞きたいのはそこじゃないくて…私の心情って所かしら?」
「さっすがにゃあ、シャーロット。アンタってさぁ~姫様絡むと犯罪者紛いの事しそうにゃ女だけども、根は真面目で正義感強いから…仮にも、姫様を落とした男にはホントに容赦ないのかにゃ~って…」
「私も、ネリアお嬢様の件があってもなくても、少し…思う所はあるわ。でも…それでもこのん理不尽な決闘を臆せず承けてくれた彼を、一介の戦士としての礼儀を持って迎え打つつもりでいるわ!」
そう言って彼女は整備が整っている鎧を纏い、椅子から立ち上がった。
「だから、貴女も…本気で迎え打ちなさい。この勝負、私達よりも彼の方が絶対に負けられない戦いだから、私達を殺す気で来るかも知れない。だから、私達も彼を殺す覚悟で挑むのよ!」
「殺す気で…かにゃあ~?!まぁ、しとくさ一応にゃ」
「後、ネリアお嬢様に手を出した罪も償わせてやるわ!フフフフフフ…」
「それでこそ、シャーロットはシャーロットにゃよ☆」
いつも通り、真面目で紳士的な平常運転の彼女の言動を見たカナリーは、少しホッとした様だ。
「何やってんですか?さっさと会場の方に行きますよ!二人共!」
「時間………きた」
「分かったにゃ~!ホラホラ、シャーロットちゃんも!」
「…えぇ!」
そして、彼女達は歩き出す。
(こんな戦い。どんな経緯であれ、向かってくる相手には手を抜かない。私達が胸の張れるように、全力でぶつかって…そして、勝つ!)
☆
決戦の舞台は整えられた。
両者、意を決して声援響き渡るコロシアムの会場に足を踏み入れる。
そして、彼らは戦う。
それは、眼前の敵と… 或いは、己自信と…
その両方を乗せて、彼らは姿を見せる。
コロシアムの会場は、円上の地面は何の変哲もないただの土だ。それて周りは円上のコロシアムを囲む様な石作りの頑丈な壁。魔法攻撃や物理攻撃耐性の魔法を掛けており、それ以前にかなり広くて壁も大きい。
そして、その周りには観客達で埋まった席。僕達は双方…相対するかの様に登場し、対峙した。
僕はシャーロットさんの所に顔を向け。一言。
「僕はこの勝負。勝つつもりで来ました…どんな状況であろうと、僕は貴女達に勝ってみせます!」
それを、無言で聞き届けたシャーロットも、一言。
「そうでなくては、こっちが困る。今は私情を少しばかし置いて、言わせて貰う。お前のその心意気と勇気に敬意を評して、私達《四戦姫》の名に掛けて、全身全霊で相手をしよう!」
その一言から両者は、戦闘態勢に入った。
「えっと…さっきのは私情を置いた、僕への敬意の言葉なんだよね?」
「あぁ、そうだが?」
「それじゃ、私情を挟んだ貴女の言葉っての何?」
「それは…勿論…―」
と言った後から刹那。
彼女が剣を構え突撃してきた。
「ネリアお嬢様をタブらかしたこの糞がきがぁ!死に晒してやるわぁぁぁ!!!」
「うわっ!」
優は、寸での所でネリアの最初の一撃をかわした。
「やっぱ…聞かなきゃ良かった」
これを期に、戦いの火蓋が切って落とされた。
本格的な戦闘シーンは次回にします。
………戦闘描写の質を頑張って上げて見ますね。ナンとか…(/≧◇≦\)頑張るお




