3話 デートは本番突入、廻は蹂躙の祭り。同士よ、志を高く掲げろ!我らは屈しない!
遅くなってすんまそん。
さぁ、さぁ、アルト君の1人語りの幕開け?
さぁ、優もネリアのデート遂に本番が始まるぞぉ!
そして、どうも僕は2人のデートのお目付け役?監視人?尾行を続けているアルト・ラーケンスです。先程のデート前でやるカップルの見ていて吐き気がするイチャツキは(廻の勝手な見解と正直な感想)ほんの氷山の一角。
こっからが本番と言っていいでょう。メグル師匠曰く
『気を抜くな!こっからが本番だぞ!あのデートの待ち合わせイベント程度で…妬むと後が持たん。こっからいちゃラブの境地、真髄、真骨頂だ。心して掛かれ!』
『イエッサァー!!!』
だと言う。さぁ、僕も尾行の続きだ。僕の格好は何だかぼろ布を纏いマスクで顔を隠してるから問題はないが周囲から「うわっ、変質者!」「気持ちわりっ!」「ちょっ!誰か警備隊呼べよ!」「変態が!」「消えろよ!」
等と僕の体はボロボロだ!スゲェ言われようで悲しくなっちゃう。そして、彼らはデートを開始するのであった。
☆
さて、彼らが始めに訪れたのは何か、調べた所最近オープンしたカップルの為のレストランだとか。まぁ丁度お昼だしお腹は僕でも流石に減るよ。2人はテラスの方で食べる様なので、僕は隣の喫茶店の店の外にて監視をする事にした。
ここならば飲み食いしながら彼らを見ることが出来るし、何より気づかれる心配は皆無だ。でも、怪しまれる可能性がちょびっとあるから心配はそこだけ。
「あの~ネリアさんは何を食べます?」
「私はユウサマが頼むものならなんでもいいです!」
「いや、それは困るんだけど…」
等と、何か周囲が目を向ける程のイチャイチャオーラを醸し出している。まぁ内装も控えめなのにそこにロマンチックな雰囲気を感じてしまう、とても不思議でいい所だ。
「いらっしゃいませ、ご注文はお決まりでしょうか?」
「うぇ!?あ、あぁこれを!」
突然の声掛けに思わずすっとんきょんな声を出し、恥ずかしくなってひとまず指先のモノを頼んだ。
「了解しました。少々お待ち下さい」
ウェイトレスの女の子は一礼してトレイのお水をテーブルに置きそそくさと去っていった。
何を頼んだのか?それは動揺していたので何を頼んだかシーラネ!
まぁ冷えた水を飲みながら彼らの動向を観察観察。
何故だろう…2人の様子が何だかおかしい。ユウ君はこういうのは場馴れしていると師匠から聞かされているが、凄く落ち着かない様子だ。
一方ネリアは、こっちはこっちで緊張しているらしく顔は高潮し沸騰したかの様に心なしか頭から湯気が出てきているようだ。そして、見えないが手足がプルプル震えてるのが分かる。
大丈夫かな、このデート?両者とも顔を合わせると即座に顔を伏せる始末。ウブゥ~~~~~~!!!
さて、この状況を打開してくれる奴らがいるのだろうか?あっ!そういやぁ、この状況を打開出来る勇者が来るぞ!
「お待たせしました。ご注文の―」
突然おどおどとした雰囲気の中入って来た店員さん。そして、2人のテーブルに何やら大きめのグラスを一杯置いた。
(何だ?)
「ご注文の゛ラブラブ☆トロトロ☆トロピカル♪カップルジュース❤️゛です!」
…………………
(なっ!なっ!なななっ!?!?)
ナンですとっ!!!!!!!
では、後ゆっくり…お二人さん。フフフ…
と微笑ましい笑みを浮かべて店員は去って行った。すると、2人の顔はみるみる内に赤くなりダメじゃね!ちょっうぶすぎぃw…と吹き出してしまう位の反応だ。
「しかも…」
ストローは、もちろん一杯に2本です。
「じゃ…飲みますか?」
「えぇ、そうしましょ!」
そして、2人はジュースを…一緒に…
って、ちょっ!これはもう!
「これはメモメモ!」
次いでに2人の様子を見てみると… 2人は何だか緊張してるが、どちらも止めるつもりはないようだ。
フギャーーーーーーー!羨ましぃーーーーー!グッソォォーーーーーーーーーー!!!ギャァーーーーーー!
等と1人で身悶えいる哀れは僕です。次いでにに周囲からも嫌な眼差しが刺さる。
「うわっ、さっきの不審者」「昼はゆったり過ごしたかったのに…」「雰囲気壊しやがって!」「居るだけで空気が濁りそう」「目障り」「クタバレ」「窒息死が妥当だな」「通り魔に刺されりゃいいのに」「ウゼェリアクション」
何だか不審者に手厳し過ぎるのが何ともまた…
(心が…砕ける音がする)
我が心 一重に脆く 砕け散る
嗚呼言の葉の 恐るべきかな
アルト・ラーケンス 心の俳句
アルト・ラーケンス。又の名を勇者(笑)後に後世にこう呼ばれる様になる。俳句の仙人、略して《俳仙》…と。
だが、そんな事はどうでもいいアルト君だ。
「これは、メモ必死!」
「清が出るなぁアルト」
「はい!僕もメグル師匠に名前で言って貰えて嬉しいです」
「んで、何やってんの?」
「それは、メグル師匠に提出する二人の行動を記したメモをメグル師匠に…提…出…って?えぇーーーーー!?メグル師匠!」
「よっ!」
まさかの本人ご登場!?
詳細は遡ってご説明しやす。
☆
遡る事約数十分前の辺り。俺は晴れて初心者の証と言うかひよっ子と言うか新参者と言うかそんな辺りの象徴F級から昇進E級になった。その後、モンスター相手とは言えおぞましく、人相手にやったらイカン奴を平然とやりました。その過程でBPが25貯まった。そしたら…
「腹減ったぁ~~~~」
冒険者ギルドのテーブルに寄りかかりグダグダと弛んでいた。今、俺の頭の殆どは上手い飯屋を探す事で一杯だ。
(腹減った飯屋飯屋飯屋飯屋飯屋飯屋飯屋飯屋腹減った飯屋腹減った飯屋腹減った飯屋腹減った腹減った腹減った飯屋腹減った飯屋…)
「あの、メグルさん?」
「ん~…あっ!リナさん?」
受付嬢のリナさんが俺に声を掛けて来た。
「どーしたんですか?」
「いや、あの~お昼を処で食べようか迷ってたみたいなので、宜しければ私の行き付けの店、案内しましょうか?」
「へぇ、どんな所!美味しいの?」
「そりゃー、お昼に出てくるあの定食がこれまた絶品なんですよ!」
後、懐にも優しいしと付け加えて。
「ありがとうございます。でも、何で俺なんかに?」
「あっ!あのメグルさんは外の方から来た方ですよね?」
「まぁー、そんな所かな?」
(外言うか、別世界からね)
「そんな外から来た人達にこの国の良いところ一杯広めたいから…かな。町に活気があって毎日皆…それこそ他の種族同士が親睦を深め合っているなんて素敵な事でしょ!」
「まぁ、居心地はいいよな」
「それに冒険者の職業柄じゃあ信頼関係とかが必要になって来るのよ。今の内に色んな人と交流するのは悪くないんじゃない?」
「………」
確かに、こんな時には人助けとかしてる職業だし、人との交流は必ずある。色んな人とのコネクションを作っておけばいざって時に役に立つかも知れない。そうすれば、あの調教師の足取りを得る事が出来る確率が高くなる。闇雲に探すより人手と情報は多いに越した事はない。
「確かにそうかも」
「決まり!私は休憩時間だから、さぁ付いて来て!」
「うん」
それにより、俺はリナさんの案内に従った。
☆
「そこにたまたまお前が見えたから話し掛けた訳」
「成る程…でもリナさんはどちらに?」
「何か途中で同僚とあったらしいからそっちの方に誘われたんだ。後は道教えて貰って来た」
成る程成る程…あっそー言えばぁ。
「メグル師匠、あの…ユウ君達がぁ!―」
「いい、分かってる…」
メグル師匠は僕の言葉を制してユウ君達をモノスゴイ形相で睨んでおりました。
「まぁいい雰囲気ぶち壊す程、頭はイカれてる自覚はない。ただし…」
「ただし?」
「そのいい雰囲気をぶち壊す様な事が起きたら即座に仕掛ける!ガッハッハッ!!!誰かけしかけてくれねぇかな!誰か壊せよこの雰囲気!」
「お待たせしました。昼のブランチ、リハャラ亭定食です。冷めない内にどうぞ」
「あっどーもー」
「ここ、リハャラ亭って言うんですか?師匠」
「知らないで来たのか?」
「えぇ、次いでに頼んだかモノも適当で…」
まぁ、そんな雑談をしてる次いでに僕は考えた。
(師匠の言うそのぶち壊しフラグが通常じゃ、あり得ないけど…師匠が言うと、何と言うか…起こりそうだよなぁ)
「でも、そんな事が都合よく―」
「てっ?!あぁ~れぇ~~~~!!??!!??」
ズドンッ!!ガラガラガッシャーーーン!!!
そこから僕達のテーブルに向かって投げ込まれたのは何と!ユウ君です。
「えっ?…ユウ…君?」
ヤバい、現実になった。
何々?どうして、こうなったかって?それは次回になるお。
波乱のデート編の火蓋が切られる。




