17話 勝利の法則
どーなちゃうの?
どーなるんですか?
そんなに気になる貴方達へ
評価、お願いします。
なんだありゃ。普通の黒さじゃない、もっと暗く深い黒い肌。そして、赤く染まった瞳。そして胸部分には赤黒い宝石が引っ付いている。それだけではなく、感じる雰囲気がレクトールさんのモノじゃなくなった。まるで別人のようだ。
「なんじゃありゃ?」
コエーよ!何々?イメチェンにしては突然過ぎるし、ぶっちゃけやり過ぎ!
「あっ、あれは魔族…いや、”ハグレ魔族”だ!」
突然アルト君がレクトールだった者を指して叫んだ。
はい?魔族じゃのーて、ハグレ魔族かい?
「そうです。それが奴らの通称です」
「何故そー呼ぶ?」
「それはですねー、魔族とは普通この世界には居ない存在なんです」
「この世界には?」
「そう、ここ”中立界”の他にも二つの世界がある。その中の一つに、魔族が住む”魔界ヘル・ド・ミニオ”そして、神が住む”神界リオ・ル・メーン”が宇宙でこの世界の周りで回っているんです」
へぇーーーこの世界にも、宇宙の概念があるのか。俺が読んでたラノベには、そんな定義は見受けられなかった。それなりに技術は進んでいるのだろうか?
…って!話は後にして、問題は―
「さっき言っていた”ハグレ魔族”って何だよ」
「あっそれは簡単に言うと、魔界の王魔王が率いる軍”魔王軍”に殆どの魔族が入っているんだけど。元々入らなかった奴や、ある理由で抜け出して、中立界に無断で侵入した奴らの事を言うんです」
「へぇーー」
じゃあアイツは魔王の手の者じゃない訳か。でもどうしてこんな所に姿を…って待てよ!
「そんじゃ、アイツどーやってこの世界に来た訳?」
「えっとー、いくつか方法があるんですけど、多分ですが…〈魔核魂の儀式〉をやったんだと思います。普通、魔族はこの世界には渡る事は出来ません」
そりゃー、生身で宇宙を横断するとか馬鹿げてるもんな。
「そのため魔族は、魔族特有の核…いわゆる心臓部分の事です。その核に自分の体を取り込ませるんです!魔族の体って魔力と似た感じの造りなんです。そして核は魔力の塊みたいな物で、魔力を貯める貯蔵庫でもあるんです。だから、核に体を取り込ませる事が出来るんです。そうすると、残るのは核だけになります。その核は宇宙上でも遊泳が出来るんです、そうやって宇宙を渡り歩いてここまでやって来たんだと思います。多分!」
「ほーう」
「どうでしたか!メグル先輩!」
「うん、分かりやすかったぞ」
多分とか曖昧な事言うなよ。自信ねーのか?
「てかメグル先輩!そんな事説明してる暇とかないんじゃないでしょーか?」
えっ?先輩呼びもう固定された。
止めてハズイわ!
もう嫌になったので辺りを見回すと…
『ふっ、この程度ですか』
俺が説明を受けていた数分の間に、エルトン町の兵士達がハグレ魔族の準備運動の相手にされたようだ。
「やっ、やっぱり!世界を渡り歩けた程のハグレ魔族だけあって強い!こうやって世界を横断するにも、個体の強さにやって違ってくるんですよ!だから、ここまで来れる魔族は大概が強い奴なんです」
それ、ヤバくね?
アイツ結構強い訳かよ!
「早く彼をハグレ魔族から引き剥がさないと、あと一時間程で彼の体は乗っ取られてしまいます!」
「ドーユー訳だ?」
「説明する暇は―」
「や・れ!」
「あっ…はい、この世界に来たらまず魔族は”器”を求めるんです。人とかモンスターとかだけど、大概は人の方が多いです。より強い器を求めるんです、そうしたら完全に乗っ取る事が出来たら元の体に戻り、寄生していた器の力も手に入るんです。そうなれば厄介な事この上無いんですよ」
あっそうゆう事か、じゃあ早めに倒す…と言いたい所なんだけどな。
「レクトール!目を覚まして!」
『ざーんねん!彼の心はまだ眠ってるよ』
「ラーシャ…さん!危ない!」
レクトールの名を何度も呼ぶラーシャ、そのラーシャに攻撃をしてくる元レクトール、それをまだ体力が回復してない状態でラーシャを助ける優。
(ありゃーカオスだな)
つーか、アイツドンくらい強いんだ?
ステータスは魔族でもあるよな、除いてみると…
アブル・シーツ(レクトール・ライナー)
種族:魔族(人間) 性別:女(男)
固有能力【中級風魔法】【中級闇魔法】
【初級幻魔法】【クラスC魔力量】【高速詠唱】
称号【ハグレ魔族】【自害好き執事】
【反抗の魔族】【元魔界軍・小隊隊長】
【お茶への拘り異常】
詳細
【中級風魔法】:中級までの風魔法を、幾つか扱う事が出来る。
【中級闇魔法】:中級までの闇魔法を、幾つか扱う事が出来る。
【初級幻魔法】:初級までの幻魔法を、幾つか扱う事が出来る。
【クラスC魔力量】:クラスC相当の魔力量を保持する。
【高速詠唱】:普通より早く詠唱する事が出来る。
これは恐らく、レクトールとあのアブルとか言う奴の能力ごちゃ混ぜになってるな。称号の方は突っ込みたい所があるけど、役職とかを表すだけのもあるのか。つーか、強いぞあれ!
(今、逃げるに越した事はないな!)
俺は、今逃げる事しか考えてません。
薄情とでも何とでも言え!聞き飽きてんぞ!
「よしっ、逃げ―」
『そこの者…止まれ!』
「―れなかったー」
だろうねーーー。逃がす訳ないか。それに、
(あれは他の奴より強い気を感じる。ふふふふふ、この体に慣れる為にはいい運動になりそうだな!そして、戦ってみたいぞ!)
どこぞの戦闘狂じゃ!お主?
つーか、面倒な奴に目付けられたな。ダルイ。
「んだよ、魔族さん」
皮肉めいた言葉を思わず返した。
『ちょっと私と戦ってはくれないか?』
直球だなオイ!
「戦って俺にメリットはあんのか?」
『面白い奴よの!コイツを助けたいと思わないのか?』
「いや、そんなに仲親しくないし、知り合って今日が初めてだしなぁーーー」
『薄情な奴だな。こうゆう奴は、そう!自分の利益、命とかが大事そうだな、よし、』
「んっなんだーーー!」
『いいか、私の勝負を受けずに逃げたら地の底まで貴様を殺しにいくぞ!いいのか、私は少々しつこいぞ?』
うわー!あの二人を巻いてもあんなの来るとか嫌だわ。これマジじゃん!だったらしゃーないか…
「分かったよ!受けてやるよ!」
『よしっいいぞ!さぁールールは無用の殺し合いだ、お前は私の核、心臓とも呼べる部分を壊したら私だけが消滅して、器は元通りだぞ。どーだ簡単だろ?そして私はお前をさっさと殺せばいい。うん、これも簡単だな!』
「あぁ!!」
ちっ!舐めてやがんな!
「おい、言っとくが、俺を殺すのは簡単じゃねーかもしれねーぞ!覚悟しな!」
奴は自らの弱点を教え、取り込まれた奴を救う方法をわざわざ教えやがった。これは明らかに、俺の強さを侮ってるな。
だったら、
「じゃっ行くぞ!」
俺はある物をあらかじめバックからこっそり抜き取り、それから…
「おらっーー!」
奴の顔にスパーキングを、かました。
『ぶべら!』
見事的中!拍手喝采だね!
『なっ何だ?、これは!?前が!』
投げた袋の中から何かが飛び散り、奴の顔にへばりつき、視界を奪った。
「どーだ!?」
それは、先の戦いで袋に詰めてブンブン振り回して遊んでいたスライスが入っている袋だ。何か役に立ちそうだと思いバックにそのまま閉まっておいた。本当は優にスライムバズーカを食らわせようとしたが、視界を一時的にだが奪えるのはこの方法しか、ない訳だ。
『くっ!貴様卑怯だぞ!』
目が見えず、そしてコケにされた苛立ちが見える。
俺は不敵な笑みで、嫌味な感じで返してやる。
「俺を侮ったのが間違いだよバカ!それに―」
すぐさま無防備な股間に向かい飛び蹴りを食らわした。
『ごふぅーーー!』
スライムに覆われた顔を拭いていたので、手でガード出来ずモロいった。そして、吹き飛んでいきました。
『おっ!お前!!卑怯だぞー!!!』
まだ、悶えてはいるが歯を食い縛って叫んだ。
「先手必勝、言語道断!つーか、油断したテメーが悪いし、俺はそれにムカついた。そして―」
常に負けてばかりの弱者のままは…
―――俺は嫌だ!―――
そして、これが俺が見つけた”勝利の法則”
「卑怯千万、不意討ちなんて当たり前だろ」
不敵な笑みで、俺は笑ってやった。
次回
戦闘シーン
出来る限り頑張ります。




