第四話
第四話
俺がメイドに連れられていると、メイドが念押ししてきた。
「どうか私とエヴァン様の関係は他の方には内密にしてください」
「別に誰かに話したりなんてしないが、話しても理解してもらえるんじゃないか?」
「そういうわけにはいかないのです。そもそも私はメイドであり、エヴァン様は雇い主です。そういう関係にはなってはいけないのです」
「そういうものなんかな」
「そういうものなのです。それでは転移しますので捕まってください」
「…………どこに、というかいいのか触れることになるが」
「どこにと言われても肩に決まってるでしょう? それに転移のため仕方なくですから」
眩しいほどの光のあと巨大な城門前に俺たちは立っていた。
「こちらが魔王城、お望みの魔王様も四天王の方々もおそらく中にいます。何度も言いますが、絶対に内密にしてください」
メイドは俺に魔王城の地図を渡しながらさらに念押しした。
「安心しな、人の秘密は言わねぇよ。言われた時の気持ちを知ってっからな」
俺がそういうとメイドは真剣な顔で俺に質問してきた。
「あなたは人間を恨んだりしないのですか」
「恨んでいるに決まっている」と即答した。
するとメイドはとある提案をしてきた。
「でしょうね。私も恨んでますから……でしたらあなたも魔王軍に入りませんか? 人間界よりあなたを必要としてくれる方々は大勢います、ですからどうですか」
「そういうのは魔王に話を通さないといけないだろ」
「私は入りたいのかどうかを聞いているのです。どうなんですか」
「入りたい、ここなら絶対楽しい死合いが出来るだろうからな」
ニヤ
「……あんた、結構イカれてますね。ですが、魔王軍なら楽しめると思います(録音完了、あとはこれを魔王様にお聞かせすれば私の任務は完了ですね)では私にはやることがあるので、ここで失礼させていただきます」
メイドと別れた俺は地図を見ながら魔王城を探索することにした。
三分後
ここはどこだ
「えーと、そこの君は新入りかな、どこの所属?」
「俺はどこにも所属してないし、新入りってわけでもない」
「へー、ってことは侵入者か。なら殺すしかないね」
「それなら死合おうか!!」
俺がワクワクしながら魔力を解放していると走ってきた男に止められた。
「シーラ待て、こいつが魔王様が言っていた勇者だ!! 勇者も待て……とにお前らは、仲間同士で争うなよ」
「「仲間ってどういうこと」」
「息ぴったりだなお前ら」
その後男の説明を聞いて俺は勘づいた、メイドが魔王に伝えたのかと。
「そうならそうって言ってよ。殺すところだったじゃない」
「ちなみにシーラこいつエヴァンに勝ってるぞ」
「何、あのエヴァンに勝ったのか!? 後で模擬戦をしよう、決定だ」
「そんなにエヴァンに勝ったことが凄いのか? まあ楽しかったが」
「凄いも何もエヴァンが四天王最強だぞ」
「だが、あの一瞬感覚を掴めたから勝てただけで今は勝てるかどうか分からないぞ」
「そうなのか……だったら感覚を掴んだ状況に似せてみよう。それで掴んだら戦おう、そうしよう」
「戦うのは反対だが、その感覚を掴めればエヴァンに勝てるほど強くなるならやってみる価値はあるか」
「だよね、だよね!! あっ、でもお兄には内緒にしなきゃ、面倒になっちゃう」
「シーラも大概面倒だが、まあこれに関しては概ね同意だな」
「その人ってもしかしてドゥーラって名前か?」
「「うん(ああ)」」
「ドゥーラにも伝えてくれ!! 戦闘が好きなんだろ、一度死合いたい!!」
「……あぁ、ドゥーラと同類かこいつ」
「お兄と同類なら伝えてもいいんじゃない」
「そういえば名前を聞いてなかったな勇者、ちなみに俺はゲルダだ、よろしくな」
「私はシーラだよ、よろしくね」
「俺はシャウ・ユーエだ(まあ偽名だがな)」
「シャウさんか……良い名前だね」
「そうか、分かった。……まあ信頼出来る時に教えてくれればいい」
この雰囲気、偽名だってバレてるな。
そして俺は二人に連れられてドゥーラの元へ向かった。
読んでいただきありがとうございます!!




