〜〜〜はてこい〜〜〜 終わる恋の始まり
第十話
この週末は、会社の接待だとレイコから連絡があった。ならば、いつものとおりシャドウで飲もう。今日も飲むのはブラントン、BGMは「Wes Montgomery」、タイトルは「Jingles」、あのMr. Walkerの原曲だ。そして早速常連客達に絡まれる…
「おい、ショウちゃん、この間の夜はお楽しみだったな、でも今夜は寂しそうだぞ!?(笑)」
「そんなんじゃないですよ! 何もしてません、送っただけです!」
本当の事実を言うと、何か全てだいなしになる気がして、誤魔化した。そして翌日彼女がやって来た。コートを脱ぐと、ニットのタートルネックとフワフワしたショートパンツ、絶対領域が決め手な厚手のオーバーニーソックス。カチャカチャと台所を片付けているのを見ると、後ろから抱きつきたくなる。が、ちょっと大きめな荷物を開き始めた。
「親戚から、お鍋セットを送って貰ったのよ。でも独りじゃ食べきれないし。」
「おお、いいね、作るの手伝うよ!」
「邪魔だからワインでも飲んでて。」
何処となくレイコが不機嫌そうに見える。初めて食べる秋田の「きりたんぽ」は、比内地鶏のスープが効いていて、とても美味い。だけど…
「あのねショウさん、誰か来たでしょ?」
「え!? 会社の人に送って貰っただけだよ。」
「食器の感じとか微妙に違うのよ。匂いもね。」
降参するしか無い。きっと、レイコには誤魔化しが効かない。事実をしっかりと説明した。
「それを信じろと言うの!?(笑)」
「ホントだから。ボクが好きなのはレイコだけだし、あの… ボクと付き合って貰えないかな?」
早急だった、勢いで言ってしまった。しかしレイコの答えは意外だった。
「いいですよ、但し終了日を決めたいわ。そうね、年内一杯までにしましょう!」
あっけに取られていると、続けて言う。
「だってね、男の人って飽きるじゃない? 段々マンネリ化して目移りして浮気とか、最悪なのは二股とか… なら最初から決めておけばいいと思うの。」
「でも… そんなの…」
付き合い始めて結婚でもする気がなければ、間違いなく結末は別れ。突然その時が訪れた時の圧倒的な喪失感は、ボクも何度か味わっている。ならばいっそ後腐れ無く、キレイにお別れしたほうがいいと。でもボクはレイコとなら何時まででもいいのに…。
続く
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