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晴れの国で、恋をした  作者: 櫻木サヱ
うちらの、岡山

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7/34

こっそり、ココロの中

放課後、家に帰っても渚の心は落ち着かない。

机に座って教科書を開いても、視線はページに定まらず、頭の中は悠真のことでいっぱいだった。


「なんであんたのことばっかり考えとるんじゃろ…」

渚は小さく呟く。ギャルで派手な自分と、恋に奥手で純情な心のギャップに、ちょっと戸惑いながらも、心の奥では嬉しくて仕方ない。


机の上には、今日屋上で分け合ったチョコの包み紙が小さく残っている。

「…まだ、余韻に浸っとるんかもしれん」

渚は微笑みながらも、顔が熱くなるのを感じた。


翌日、学校に行くと、クラスメイトの視線がまた渚を捉える。

「昨日の屋上、見たんじゃけど…あんたら付き合っとるん?」

一部の子がからかうように囁く。

渚は慌てて否定する。

「違うし!ばかじゃな!」

でも、胸の奥は小さく高鳴っている。


授業中も、渚の心は悠真のことばかり。ノートを取りながらも、横目で彼の姿を追ってしまう。

悠真がふと目を合わせると、渚はドキッとして視線を逸らす。

「あぁ…うち、完全に恋しとるんじゃろか…」

心の中で自問自答する。


放課後の屋上で、また二人で過ごす時間を想像するだけで、胸がぎゅーっと締め付けられる。

「でも、どうしたらええんじゃろ…自分から話しかけたら変に思われるかもしれんし」

ギャルの明るさと純情な気持ちのせめぎ合いで、渚は悩む。


その夜、布団に入っても、頭の中は悠真のことでいっぱい。

「うち…あんたに、どう思われたいんじゃろか…」

こっそり、心のなかでつぶやく渚。

ギャルの顔の裏に隠した純情な恋心が、少しずつ、自分でも止められないほど大きくなっていく――。


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