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少女達の白百合籠  作者: すもも 遊
2.道化ぶった少女、又は仮面の受難
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14話 恋と少女と自問自答


私の大好きな凜音ちゃん。

何であんなことを言って逃げちゃったんだろう?

凜音ちゃんは私の事を嫌いになっちゃったのかな?


いいえ。そんな事無い。ある筈ないよ。

だって、あの時の凜音ちゃんの目にあったのは、私に対する「嫌い」じゃなくて……なんて言うのかな。

こう、なんだろう、理解出来ない物を見た時の……?

そう、そうだ。「恐怖」があったんだ。


じゃあどうして?凜音ちゃんは私の何が怖かったの?私は何もしてないのに。


……うーん、何もしてない訳じゃなかった。

顔も名前も覚えてない人にごちゃごちゃ言われて、ついつい凜音ちゃんに詰め寄っちゃったんだった……。

さすがに怖かったかなぁ?何だか怒ったような感じで帰っちゃったし……。


あんなに声を張り上げた凜音ちゃんは初めてみたよ。

まぁ、そもそも出会ったのは最近なんだけどね!


……そういえば、やっぱりあれも今思い出すと怒ってるってよりは怖がってるなぁ。

なんか、気が動転してるような感じ。叩き付けるように、思い付いた言葉を並べてた。いつもの凜音ちゃんらしくもなく。


さて、なんでだろう?

ここはちょっと頭を使わなきゃいけない。


まず。凜音ちゃんは他人が嫌い。自分でも言ってたし、他の人に対する態度を見ててもわかる。だから、あんまり人と関わろうとしない。

もしかしたら、凜音ちゃんは昔からそんな子だったのかもしれない。

排他的に、自分と自分が認めた人以外との接触を極端に避けて。


それに、もしかしたら、凜音ちゃんは他人の汚い所を沢山見すぎたのかもしれない。

そうだよね、ここはお金持ちの人が通う学校。

上手く言えないけど、うん。わかる。私も、似たような物を見たことあるから。

取り入ろうとしておべっかばっかりの大人とか、子供にも汚らしく媚びる人達とか。


そんな物ばっかり見てきたから、凜音ちゃんは他人を信じられないのかもしれない。


そう、きっと、だから。凜音ちゃんは人の好意とか、愛情とかを知らないだけなんだ。


そっか、そうなんだ。じゃあ、だったら。


私が、教えてあげるよ。

私も、凜音ちゃんに会って、わかったから。

今度は、私が、凜音ちゃんに、愛を。




大変長らくお待たせ致しました。もう少しで一度目のクライマックスです。


誤字脱字、不自然な箇所等あれば御指摘ください。

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