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第二十九話 収束

 



 ロイとの最終決戦を終えて、ようやく落ち着きを取り戻した俺たちだった。


 地球上にいたベガ種のみんなは、地球へ帰り、

 ロイ一派によって捕らえられていた様々な星人たちをそれぞれの星へ帰すことにした。

 捕らえられていた多くのベガ種は、帰る星がないため、ネフィリムの星でひとまず、ネフィリムとともに共存することとなった。折をみて、地球へ移住するとのこと。


 ネフィリムの星は、ロイとの激しい戦闘で、大きくダメージを受けた。

 復旧を急がなくてはいけなかったが、ネフィリム達は王を失い、路頭に迷っていた。


 本来ならば、敦が長男なため、王座につかなければいけなかったが、

 ずっと地球で育ったため、勝手がわからず、ひとまずキースが王座の地位につくことになった。


 まだ、少年ではあるが、非常に賢いキースなら乗り越えられるだろう。

 ロイ以外のネフィリムは凶暴なものがいはしたが、皆、前王の元に忠誠を誓っていた。

 先の王の血を引くキースが王になることに異存はなかった。


 敦は、大変な役目を弟のみに負わせるのを最初良しとしなかったが、キースの強い説得により了承した。

 また、時間のあるときは、敦もネフィリムの星へ帰り、キースの支援を行うこととなった。


 何もかもにある程度の決着がつき、俺たちはほっと一息ついた。

 キースによって、俺たち3人は、ネフィリムの城へ招かれて、一休みすることとなった。

 ネフィリムの城は、巨人族であるだけに、とんでもない大きさだった。

 全てが巨人サイズで作ってあったので、俺らにとっては何もかもが大きすぎた。


「でも、よくよく考えたら、蓮は巨人に擬態しようと思えばできるし、壮もネフィリム化することできるんだよな」


 と敦がまじまじと俺たちを見ながらいった。


「もう、二度とネフィリムになるのはごめんだよ。めっちゃ痛かったんだから!」


「そうだったのか。なんかものすごい叫んでたから、拒絶反応でも出たかと思って、あのとき本当に焦ったぜ」


「人間に戻れてよかった・・・」


 俺は、つくづくそう思った。

 どんな能力を持ったって、どんなに強くたって、もう戦いはこりごりだった。


「俺は、戦闘向きじゃないことがよくわかったよ。おとなしくしていたい」


「なにいってんの。壮君、今となっては宇宙一最強の無敵超人じゃん!」


 蓮が、笑いながら茶化した。


「だよな~~。いいな~~。時間停止に無効化に、ネフィリムの最強防御に最強パワーに最後ベガの回復までありだろ?

 もう、チートだよ。チート!ずりぃよ」


 敦がぼやく。


「俺の血を二人に分ければ、能力引き継げるのかな?」


 俺は、ふと気づいた。


 二人が、顔を見合わせる。


「もし、そうだとしてもやめとく。拒絶反応起きるかもしらんし。

 もし、今後なんかあっても、壮にまかせるわ。戦闘。」


 敦があっけらかんとのたまう。


「ふざけんなぁ~~! 俺に何もかも押し付けるなぁ~~!」


「強い人の宿命」


 蓮があっさり片づけた。


 こうして、俺たちのネフィリムの星での一日が過ぎて行った。

 

 これでようやく蓮達に平穏が戻る。

 また、3人のいつもの生活に戻ることができる。


 俺は、そのことが本当にうれしかった。

 

 ネフィリム仕様の7mサイズのベッドに一人横たわって、

俺はこれまでのことを振り返ろうと思ったが、あまりに疲れ果ててしまい、いつのまにか眠ってしまったのだった。






 

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