第16話:ラストダンジョン突入!運命なんてぶっ壊してやる!!
王都上空に現れた、巨大魔方陣。
それは魔王軍の転移陣。
空が裂け、炎が落ち、魔物が次々と降りてくる。
「なんだこれ……もう王都杯とか言ってる場合じゃねぇ!!」
民衆の混乱。衛兵の奮戦。そして、王城からの号令。
「選抜者は最前線へ!魔王軍の侵攻を止めよ!」
俺たちチーム《強運》は、指示も待たずに動き出した。
セリーヌが剣を構え、アリシアが結界魔法を展開する。
ミラ姉さんは……寝ぼけ眼でバナナ食ってたが、敵を見た瞬間に覚醒。
「行くわよ、ユウト。あたしらで、こじ開けるわよ、この運命ってやつを!!」
向かう先は、王都中心に現れた魔王の浮遊要塞“終滅城”。
入り口はひとつ。
そこには魔王軍幹部《七影将》の一人、【影断者ヴァルグ】が立ち塞がる。
「ほう……貴様が、“強運の異物”か」
「俺が……ユウト=ナガセだ。“たまたま”この世界を変えに来た男だよ」
開幕一撃。ヴァルグの影刃が襲いかかるが——
ユウト、パンを取り出して食べながら回避。
そのパンくずが地面の反応スイッチに命中。地形が崩れてヴァルグ落下。
「……ちょっと意味わかんないレベルで運が良すぎるんだが!?」
「だろ?」
──突入開始。
ラストダンジョン《終滅城》は、常識外れのギミックだらけ。
けれど《強運》は全てを突破していく。
・滑って落ちた先に回復の泉
・ミラ姉さんを投げたら通路が開通(物理鍵)
・セリーヌが間違えて蹴った宝箱に、魔王のコアアイテムが入ってる
そして、ついに最深部へ。
そこにいたのは——
「ようやく来たか。“運命を否定する者”よ」
玉座に座る、魔王【ゼル=ヴェルク】。
その瞳は、確かに俺を知っていた。
「お前もか……記憶にある。“あの時の世界”でも、俺たちは戦った」
ユウトの記憶が一瞬フラッシュバックする。
かつて別の世界で、確かにこの男と戦った。
そして、勝った。だが、その代償に“すべての記憶と名前”を失った。
「次で終わらせる。お前の“運命”も、この戦争も全部」




