第10話:心理戦ステージなのに筋肉の塊を背負ってます。あと運だけで敵の策が崩壊してます。
「次の試合エリアは……“精神迷宮・ミスティラビリンス”。」
アリシアの言葉に、控え室が一瞬で静まった。
「精神迷宮……それって、敵の幻術と心理操作を使った精神干渉フィールドじゃ……」
「しかも、味方の心も試される“罠だらけの疑心暗鬼ステージ”……!」
そう。今回の戦場は、頭脳とメンタルの勝負。
にもかかわらず——
「……で、俺はこの寝てるミラ姉さんを、**背負っていくんですか?」
「えぇ。彼女は“仲間”ですから」
「……くっそ重いんですけどこの姉さん……!!」
試合開始。
フィールドに放り込まれた俺たち3人+荷物1(物理)。
「ふっ……精神迷宮において、最も重要なのは“冷静な判断力”」
目の前の敵は、知略に長けた“精神干渉使い”のチーム。
視界を歪め、幻覚を見せ、チーム同士の信頼を揺さぶる——
が、
「うわ! 落とし穴……あ、パン落とした……」
→ パンがスイッチに当たり、迷路の正解ルートが解放
「ユウト君、右と左、どちらが幻かしら……」
「……じゃあ、鼻がムズっとした左で」
→ なぜか幻術だけが解除される
「ユウト、あたしがアリシアに化けてるかもしれないわよ!」
「いや、セリーヌがそんなセリフ言うわけないだろ」
→ 即バレで敵の幻術破綻
敵チーム「ちょ、なにあいつ……!? 全部“偶然”で見破ってる!?」
敵チーム「こっちは必死で心理仕掛けてるのに、パンで回避してるんだけど!?」
極めつけは——
「うぐっ……! 最後の精神干渉フィールドが……!」
ユウト「姉さんの腕が……重すぎて、座標ずれた!?!?」
→ 姉さんの質量でフィールドが“物理的に”崩壊。
「…………試合終了!! 勝者、チーム《強運》!!」
「ちょっともう……何この試合……私、剣振ってないんだけど……」
「わ、私も魔法一発も撃ってない……」
「ふふっ、やっぱり運って……最高ね」
「Zzz……むにゃ……筋肉増えた……Zzz」




