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プロローグ
「そっか。俺、またこんなことをしなくちゃいけないのか。」
才人はうわ言のように呟く。
誰も通らないような裏路地。
そこに出会うべきでは無い二人が向かいあっていた。
才人の正面には銀髪の少女。
手にはナイフのようなものを逆手に持っている。
「目標補足…。ごめんね、お兄ちゃん。
あんまり痛いことはしたく無いんだけど…
コロシテアゲル…!」
限りなく一瞬に近い速度で二人の距離が縮まる。
少女のナイフが、才人の首を切り落とそうと黒光りする。
裏路地での戦闘は決着もまた一瞬だった。
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ…
「模範解答…。」
拍手をしながらそう呟いた才人の傍に腕が転がる。
その隣に足、腕、頭、体、肉、肉肉肉肉肉肉、血、血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血…。