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愚者

こっちも同時進行で進めていきます!

世の中には多くの神話や伝承がある。そしてその多くの話の中には「神」と「英雄」それから「愚者」または「悪」が存在する。まぁ愚者と悪は同じようなものと考える人もいるかもしれないが。神と英雄は多くの人から愛され、敬われる。一方で愚者のたどる道はただ一つ。破滅の道だ。自分自身の立場を守るため、英雄を殺す。その結果、神や民衆の反感を買い、破滅する。そんな悲しい役回りだ。しかし愚者あるいは悪がいたおかげで人々は一つになり、やがてそこから英雄は生まれる。





20XX年、突如世界中に謎のゲートが出現した。ゲートの向こう側には現実とは全く違った世界が広がっており、それを『ダンジョン』と名付けた。ダンジョンの中には凶悪なモンスターが生息している。それ等が出現したと同時に超人的な能力を持つ人類が現れた。人々は彼らを「救世主(ソルジャー)」と呼んだ。ソルジャーたちはダンジョンを次々と攻略するも、ゲートは増えていくばかり。ゲートの増加に伴い、能力に覚醒するものも多くなり、ソルジャー人口も増加。世界はソルジャーブームを迎えていた。



「来たぞ、あいつだ」

「ん?ああ『愚者(フール)』か」

「先輩、あれ誰ですか?」

「そっかお前新入りだから知らないのか。あいつは久遠 零(くおん れい)通称『愚者』」

俺のほうに嫌悪的な視線が集まる。それもそうか。なんたって俺は『凡人』なのだから。凡人が強者の戦いに足を突っ込めば愚者と呼ばれるのも仕方がない。でも、たとえそう呼ばれても俺には金が必要なんだ。大切なものを救うために。

「なんで愚者なんですか?なんかやばいことやらかしてる人なんですか?」

「いや、別に犯罪なんかはしちゃいないが、ある意味やばいやつだな。あいつ別に能力なんて持ってないんだよ」

「それなのにダンジョンに入るんですか!?自殺行為ですよ!」

「戦うわけじゃないさ。雑用をしてるんだ。でもたしかに実際何度か死にかけているらしいぞ。それでもまだダンジョンに入り続けるから愚者なんて呼ばれるんだろうな」



「皆さん、そろそろ時間です!行きますよ。今回のダンジョンは難易度がDランクらしいのでこのメンバーなら余裕でしょう!」

ダンジョンとモンスターそしてソルジャーが出現してからそれぞれにランクがつけられた。E~Sランクの6区分で分けられており、ダンジョンと同じランクのソルジャー10人で安全に攻略可能といった基準でランクが定められている。今回はDランクのダンジョンに対し、Cランク3人にDランク15人、そして俺の計19人での攻略となるらしい。この攻略隊のリーダーらしき男性が言う通りこのメンツなら簡単に攻略が可能だろう。さて今回は何事もなく無事に終わるといいんだが。












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