時計の機嫌
深夜、足指の処置をしている時、不意に時計の音がうるさいな、と思った。
パソコン机の脇に置いてあるアナログ目覚まし時計。
形状だけならオーソドックスな、丸くて、上部にお椀型のベルが二つついていて、間にハンマーがある。
ただ、この時計、こんなにうるさかったか?と不可解。
手に取ってまじまじ見てみたものの特に異常があるようには思えなかった。
それで一旦元の位置に戻したが、まるで針の動く音が異様に大きかった昔持っていた時計を彷彿とさせる音は以降も止まず、どうにも気になって仕方がない。
暫くして辛抱堪らずもう一度手に取り、その際、先の自分が如何に節穴目だったかを痛感させられた。
異常はあった。
秒針が動いていなかったのだ。
異音は謂わば詰まっている音? 秒針が動きたくても動けなくて空回りしているようなもの?
秒針が動けなければ長短針も動きようがないわけで、示す時刻は十分くらい遅れていた。
髪を乾かす為に戻った際には異音はなかったから、そのくらいの時間で問題が生じたのだろう(髪はぎりぎりまでドライヤーを使わなかったから(その最後も一分なかった)乾き切るまで一時間弱。時計がおかしくなったのはその後の足指を洗いに風呂場へ行っている間?)。
しかし、髪を乾かしている時は時計に一切触れていない。
何もせずとも自然に壊れた……とがっくりしている間に音はどんどん小さくなっていった。
それが、勝手に直り始めたというより、今にも止まりそうな感じで…………もしかして単なる電池切れ?
直ぐにも新しいものと取り換えてみれば、あっさり直った。
異音はなくなり、秒針もスムーズに動き出した。
なんだ……。




