好みの問題 【本】
猫の民話と言いつつ虎やピューマが混じってるのはご愛敬?
以前図書館で借りた水に纏わる民話の本の猫版なんだが、まあ、民話らしくエグい展開のものがそれなりにあった(苦笑)。
そんな中で印象に残ったのは、人間に化けた虎(の精)達が囲んでいた鍋の中に行方不明の妹の首を見付けた兄の話かな(既にエグい)。
最終的に妹は蘇りましたなんてご都合主義展開はなく(そっちは)、鍋の中の妹の肉を虎達の為に切り分けつつ兄が何処からともなく毒薬を持ってきていたのはご都合主義(そっちかー)。
その毒を虎達に食わせて仇を討ったのはまあ分かるんだが、一頭だけ生き残って、そいつから逃げ回る間に無関係の人間を三人も謂わば自分の身代わりにした(同意なし)のはどうなんだ……(当然ながら?その三人は虎に食われた)。
最後はその一頭も殺して、以降虎の精が人間に迷惑をかけることはなくなった、で締められているんだが、これって大団円か? なんか三人代わりに食わせた時点でどっちもどっちなような……(単なる食うか食われるかな話……)。
虎絡みだとウサギが!虎を射殺していた話もなんだかなーと印象に残ったな。
虎に食われそうになっている人間をウサギが助けるわけなんだが、鹿の肉をどっちのもんだと争っている人間と虎の間に割って入るウサギ……(同じ国の別の話でもウサギは結構狡猾に立ち回っているので、この国の人のウサギ観がこれなんだろうか)。
別の方向で印象に残ったのはピューマと狼の話。
こっちは人間は絡まず、どっちが先に獲物を仕留めたかとかどっちの仕留め方が優れていたかとか、その手のことで口喧嘩してるだけ。
両者の仲が悪い理由付け? まあ殺伐としてはいるが、肉食獣だからなあ。
肝心の猫の話?
…………うーん、ヘンゼルとグレーテルに似た話があったなあ(焼き殺したのは魔女じゃなくて魔法使いだったが。児童監禁犯ではあっても男児女児(両親と一緒に住んでいたという割に兄妹・姉弟の表記はなし。別々に両親がいる設定なのかも?)を食うつもりがあったかは怪しい。ところで猫要素? 女児が白猫に変えられていた。それだけ)。




