前へ目次 次へ 4/9 ♥ 雲海から大海へ! 無(む)謀(ぼう)にも悪(あく)魔(ま)と心(しん)中(じゅう)する覚(かく)悟(ご)を決(き)め、ありったけの勇(ゆう)気(き)を掻(か)き集(あつ)め、絞(しぼ)り出(だ)して、旅(りょ)客(かく)機(き)から飛(と)び降(お)りた神(しん)父(ぷ)(エクソシスト)は、悪(あく)魔(ま)と共(とも)に仲(なか)良(よ)く海(かい)底(てい)へ沈(しず)んだまま天(てん)へ召(めさ)される筈(はず)だった。 だが然(しか)し、幸(こう)か不(ふ)幸(こう)か──、神(かみ)の悪(いた)戯(ずら)なのか神(かみ)の慈(じ)悲(ひ)なのか……、神(しん)父(ぷ)(エクソシスト)の思(おも)い,葛(かっ)藤(とう),覚(かく)悟(ご),絞(しぼ)り出(だ)した勇(ゆう)気(き)の一(いっ)切(さい)が報(むく)われる事(こと)はなく、無(む)駄(だ)に終(お)わり、助(たす)かっていた。 漁(りょう)師(し)が海(うみ)に仕(し)掛(か)けていた網(あみ)に引(ひ)っ掛(か)かり、海(かい)底(てい)へは沈(しず)まなかったのだ。 網(あみ)の持(も)ち主(ぬし)である漁(りょう)師(し)に発(はっ)見(けん)され、網(あみ)から無(ぶ)事(じ)に救(きゅう)出(しゅつ)された神(しん)父(ぷ)(エクソシスト)は、運(うん)良(よ)く(?)幸(こう)運(うん)にも(?)一(いち)命(めい)を取(と)り止(と)めたのだった。