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11 日常


「わぁ!広いねぇ!」


「そう?これくらいが普通だと思うけど」


リグルとノンがお風呂に行くと泳げるくらい広い浴槽が広がっていた。


「絶対大きいよ!私のところは足を伸ばすと端に届いてたもん!」


「それはお風呂じゃなくて洗面台かなにか?」


「お風呂だってば!もぅ、ノン入っちゃお」


「待って、先に髪を洗わないと」


「わわっ!」


ノンはリグルの肩を掴むとそのまま椅子に座らせてシャワーを浴びせた。


「冷たかったり熱かったりしない?」


「大丈夫だよー。でも強引だね?」


「それはごめんなさい。でも私が気になるのよ」


そう言ってノンはリグルの長い緑の髪を撫でる。


「すごい綺麗な髪ね。今までは何かつけてたの?」


「何もつけてないよ?」


「そう……羨ましい限り。それじゃあ髪洗うね」


「自分でできるよ?」


「一度やってみたかったのよ。諦めて餌食になって」


「餌食っ!?……うん、じゃあ頼もうかな」


「まかせて」


ノンは透明な黄色い液体を傍の木の瓶から少しリグルの髪に垂らして洗い始めた。


「わっわっ!すごい!泡だらけだ!」


「このシャンプーは商会自慢の逸品。泡は目にしみるから瞑ってて」


「わかったー」


シャワーでノンが泡を洗い流す。


「これでよし、それじゃあ先に入ってて、私も髪洗ったら入る」


「うん。わかったー」


浴槽は近くで見るとまた随分と大きいことを再認識させる。


これは従業員も使う風呂だったりするのでこんなに広いのだが、

それを解説してくれる人がノンだけであったし、

ノンは風呂がこういうものだと思っているのでそのことははなさない。

その結果リグルには家のお風呂がとても狭いものだったという認識が芽生えてしまった。

普通はこの4分の1もないのだが……


「はぁー……なんだか今日いろいろあって疲れちゃった……」


「いろいろ?」


そう聞き返しつつノンが入ってくる。


「うん。魔物に追われたり、学園長と話したり……

 そういえば魔物って動物とどう違うの?見た目はあまり変わらなかったけど」


「そうね。判断基準はいくつかあるけど、いちばんわかりやすいのは魔石を持っているかどうかね」


「魔石?」


「えぇ、魔物は何らかの要因で体に過剰な魔力を得た動物というのは知っているかしら?」


「え、知らない」


「……まぁ、そういうものだと思って。

 それで魔力の特性なのか、

 偶然なのかはわからないのだけれど魔力が体に溜まりすぎた生き物は心臓を魔力に食われるのよ。

 この時にできるのが魔石、これがあれば魔物ということになってるわ」


「じゃあ倒さないとわからないの?」


「本に視魔の章を書くと見えるって聞いたことがある。でも結構高いよ」


「それじゃあほとんどの人は倒さないとわからないんだね」


「今のところそれでも問題ないからね。倒して動物だったら食べるし、魔物だったら魔石をとって食べるし」


「あ、食べるんだ」


「もちろん食べるわ。ちょっと魔力がこもっただけのお肉だもの。でも……」


そういうとノンは意地悪く笑ってリグルを見る。


「食べ過ぎると魔物になっちゃうかもよ?」


「……あはは、笑えない冗談…」


「まぁ、本当なのだけれどね」


「えっ」


「昔、竜の肉を食べ続けて魔物になった男性がいるっていう本を読んだことがある」


「冗談でしょ?」


リグルの顔が蒼白になる。


「ふふふ」


「え!?どっち!?どっちなの!?」


「うふふ、ついでに言うと今日の晩御飯はマギラビットのお肉よ」


「それって?」


「もちろん魔物」


「ノ……ノンも食べるから大丈夫だよ!」


「そうだといいね」


「えっ」


「ほらリグル。のぼせるといけないから上がろ」


「う、うん……(結局どうなんだろう……うぅ、怖くてもう聞けない)」


脱衣所に戻ると既に二人分の服が用意してあった。


「あ、懐かしい。昔ガーランが買ってきたやつだ」


ノンはそう言うと真っ白なワンピースをリグルに当てた。


「うん。サイズも合いそう」


「すごい綺麗だけどいいの?」


「うん。私の趣味には合わなかったし、もう着られないから。とりあえず着てみて」


これを聞いたらきっとガーランはしばらく立ち直れないだろう。


「おぉぴったりだ」


凹凸が少ないリグルの体にワンピースはよく似合った。


「髪も映えるし、とても良く似合う」


「そう?ありがと!」


「(リグルは可愛いなぁ……)……とりあえず食堂に行こっか。ここ食堂もあるんだよ」


「わかったー」


髪を温風の出る不思議な箱で乾かすと靴を履いてまたロビーに出る。


「こっち」


「うん」


前にガーランが入っていった扉を開くとそこが食堂になっていた。


「おや、これは珍しいお客さんだ」


あまり遠くない場所にカウンターがあり、

そこでコック帽をかぶった男がほおずえしながらこちらを見ていた。


「エイト。二人分」


「わかった。今日はマギラビットのステーキだ。楽しみにしとけよ」


「(あ。ほんとに食べるんだ)」



頭の中に思いついたキャラクターに合った世界を考えてたらこっちの投稿が遅くなりました。すみませぬ

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