1.雪山での遭難
俺、佐久間悠登のクラス、1年3組は、雪山で遭難していた。スキー体験教室というやつだったのだが、生憎の大雪でバスでの移動中に車輪が道路から外れ、そのまま崖に落ちてしまったのだ。だが不幸中の幸いと、崖に刺さっていた大木のおかげでバスが崖の下まで落ち、大破するという事態は免れたのだ。しかし、崖から落ちた衝撃でクラスメイトの大半以上は気絶してしまった。そしてみんなが目を覚ました頃には体までもが雪で埋もれ動けず、動けるものも連絡しようにも圏外。外に出ようにも雪が積もりすぎてドアも窓も開かない。まあ開いたところで上にも下にも行けないので意味ないのだけれど。このような状況にクラスメイトほぼ全員が脱出することを諦め、死を覚悟していた。俺もそうだ。短く儚い人生だったな。来世は美少女にでもしてくれ。意識のあるまま死にたくはないからもう眠ろう。そう思っていた時、不意に後ろから肩をトントンと小突かれた。後ろを振り向くと、全く知らない女子だった。一応クラスメイトなはずだけどね。ま、まだ一年も経ってないからね?
「あのね、私ずっと佐久間君のことが好きだったの。」
え、いきなりなんすか。なんでこのタイミング?遺言かな?自慢ではないが、俺は頭はそこそこだし、運動も得意な方で、自分で言うのもなんだが顔も悪くないと思う。でもモテない。なぜかって?俺は陰キャだからだ。いつも教室でゲームばかりしていた。だが友達がいないわけでもない。ザ・王子様(中身はヤンチャ)みたいな陽キャのゲーマーの鷹槻渉とか、陰キャ友達のアニヲタの安川翔太とか。なんで俺みたいな陰キャが、イケメン陽キャと仲がいいかって?それは、とあるゲームショップでギャルゲをすごく真剣に選んでいる鷹槻を目撃したからである。「お願いだから誰にも言わないでくれ」って言われたけど、言う友達いねーし!ナメてんのか!
まあ、そこからゲームで話があって仲良くなり始めたわけなんだけども。てか本当に寒くて凍え死にそう。あれ?なんで寝ようとしてたのに起きてんだ?早く寝よ。
「え?うそ返事なしっ?ぐすっ」
あー。。。。忘れてた。女の子を泣かしちまったぜ。テヘ。でももう死ぬ間際だし、面倒臭いから無視して寝まーす。ごめんなさい。
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