CHAPTERⅡ.見えざる悪意-1
お久しぶりです。
久々の更新です。読んでくださっている皆様ありがとうございます。
第二章CHAPTERⅡ始まります。
1.
「部活をやろう」
七月に入り夏休みまで残すところあと三週間となった。教室にもいよいよエアコンが使われるようになり暑さにやられ汗をかく生徒たちがいっせいに風当たりのいい場所を取ろうと混みあってくる。そんなある朝、立木律くんが唐突に語り始めた。
「部活って、なにか始めるの?運動部······じゃなさそうだけど」
立木くんが興奮気味にまくし立ててくる。
「作るんだよ!僕達三人でさ!新しい部活」
「えぇっ!?部活を作る?な、なんで」
僕はわけも分からず困惑するばかりだった。というより三人?斜め後ろ、窓際の席に座る白彌くんの方へ振り向く。眠たそうに欠伸をしている。その横では女子たちが未だに白彌くんの一挙一動に色めきだっていた。
「その三人って僕と立木くんと······白彌くん?」
「もちろんだよ!僕感動したんだ。この前自暴自棄になっていた先輩の女子を助ける君たちの勇士に!」
立木くんが語っているのは数日前起きたオーバーロード事件の事だ。当然、オーバーロードに直接関わっていない立木くんはその真相を知らず、ただ失恋絡みで起きたいざこざを僕達二人がおさめた、ということになっているらしい。
実際オーバーロードの宿主だった女子生徒は無事解放されたものの、事件の本質的な部分ではまだ解決とは言えなかった。
例の『星読みの賢者』なる者が一体何者で何が目的なのか未だに僕達は掴めていなかった。
「部活?いいんじゃないか別に」
いつの間にか会話に混ざっていた白彌くんが言う。「実際、これまでも何度か相談事として色々引き受けていたしな。部活動ってことで俺たちが動くための拠点ができるのは都合がいい」
なるほど、そういう考え方もあるか。そうなれば存外悪い話でもなさそうだ。
「そうだろうそうだろう!それに『星読みの賢者』のこともあるしねぇ!くぅ〜なんかソワソワしてきた」
何故そこまで熱くなれるのかは疑問だったが立木くんがすごく楽しそうにしているので水を差すのはやめておいた。
「とは言っても部活か······。人助けをする部活······なんて言っても許可降りなさそうだよね」
「それなら名目上は別の部活ってことにしておいて実活動は人助けをする、というのはどうかな?」
すかさず立木くんが提案する。どこまで考えているのか少し怖くなってきた。
「別の部活······、あっ。」
「ん?どうしたなにかいい案でも浮かんだか?」
「うん、いけるかもしれないよ白彌くん」




