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第四話「宝探し......?」

 こんにちは、オロボ46です。

前回はカズヒロがいつの間にか仲間になったところからですね。

それでは、どうぞ。

「それで......ヤヨイちゃんが街に入れないって言っていたのは......」

「うん......あたしの正体がわかったら......大変なことに......」

「いや、その心配はない。

パスポートがないとどうせ入れないんだからな」

「......!!」

カズヒロくんの言葉を聞いて私はポケットの中を探した。

「サナエちゃん......どうしたの......?」

「パスポート......お母さんに預けたままだった......」

「なんだ、こっちは迷子だったのか。

それなら残念だが......もうこっちの世界で生きるしかないな......」


 もう家族と会えない......

私は、絶望的な気持ちに包まれた......




 翌日、ヤヨイちゃんとカズヒロくんは狩りに出掛けて行った。

外の世界の生き方を知らない私は、洞穴の中で留守番だった。


 私は......ヤヨイちゃんと違って狩りなんてできないし......

カズヒロくんとは違って料理も下手だった。

(どうすればいいの......? お母さん......お父さん......)

洞穴の中で一人泣きそうになっていた時......

「やあ! ちょっといいかい?」

「......? 誰......」

その人物は、私の()()()にいた。

「きゃああああ!!?」

「待って! 僕は怪しくないよ!!」

そう言っていたおじさんはメガネをかけていて

頭には探検帽を被っていた。

「僕はちょっと夢を追いかけていてねえ......

この辺りの歴史を知りたいんだよ。君、長く暮らしていそうだったから......」

「私、別に長く暮らしているわけじゃないけど......」

そう呟いた時、洞穴の出口から矢が飛んできて......




「......で、本当に信用できるのか? こいつ」

狩りから帰ってきたカズヒロくんが言った。

「まあ......サナエちゃんに危害を加えてないから大丈夫だと思うけど......」

ヤヨイちゃんは腕から血が出ているメガネのおじさんの手当てをしていた。

「うん......まさか後ろから矢を射たれるとは思わなかったよ......

腕をかすっただけだったからいいけど......」

「ごめんなさい......サナエちゃんが襲われていると勘違いしちゃって......」

ヤヨイちゃんは包帯を巻きながら謝っていた。


「そういえばおじさん、何か聞きたいことが会ったんじゃない?」

私はメガネのおじさんに質問した。

「そうだった! 僕はねえ、太古の秘宝を求めて街からはるばる出てきたんだ!!」

「太古の......秘宝......?」

「知らない? それならこの前のテレビのドキュメンタリー番組は......」

「見てない」「知るか」「テレビって何?」


「......」

メガネのおじさんは悲しそうな目をしていた。

「だいたい、テレビなんて外の世界にあるわけないだろ......」

「まあまあ......あたし......よくわからないけど......

その太古の秘宝って宝物のこと......?」

「よくぞ聞いてくれたああ!!」

メガネのおじさんは再び元気を取り戻した。

「番組では最後の暗号が解読できなかったんだ。

ところが、僕は気づいてしまったわけである!!

その暗号を解く鍵をさ!!」

「それで......?」「それで......?」

私とヤヨイちゃんは興味が沸いてきて同じ言葉を口にした。

「僕はこの手でその真実を探るためにその場所へと向かったのだが......」

メガネのおじさんはそこまでハイテンションに言って、

「迷子になってしまった......」

肩をおろして言った。


「それってさ、目印があるはずじゃない?」

話を聞いていた私は思い付いたことを聞いた。

「確か......五本の柱があるはずなんだ。それさえ見つかれば......」

「......カズヒロくん、もしかしてあの柱......?」

ヤヨイちゃんが思い出したように呟いた。

「あ......そういえば見かけたな......何本あったっけ?」

「何っ!! 君たち、見たのか!?」

メガネのおじさんは目を輝かせて言った。

「うん......狩りの途中で......」

「そうかあ......!! よしっ!! 君たち、その場所へ連れて行ってくれ!!」

メガネのおじさんは、

私たちの顔にぶつかりそうになるぐらい近くで言っていた。




ぐおぉ~ ぐおぉ~


 メガネのおじさんは(いびき)をかきながら横になっていた。

「まったく......うるさくて眠れねえ......」

カズヒロくんが耳を塞ぎながら呟いていた。

「ヤヨイちゃん、このおじさんも一緒にくっつかないの?」

私はヤヨイちゃんに聞いた。

「うん......大人には......正体を知られたくないから......」

「そうなんだ......」

私の頭の中では、あの時の衝撃的な真実が離れなかった。


「ねえ、昨日も思ったけど、カズヒロくんは一緒に寝ないの?」

「うーん......カズヒロくんなら一緒に寝てもいいけど......」

そう言いながらヤヨイちゃんはカズヒロくんを見た。

「いらない。僕は牛女の助けなんて必要ない」

そう言ってカズヒロくんは再び耳をふさいで横になった。

「無理しなくてもいいのにね」

「まあ......無理に進めるのもあれだし......

そろそろあたしたちも寝よっか。サナエちゃん」

「うん!」

そう言って私はヤヨイちゃんと一緒に寝た。




 ヤヨイちゃんがウォームスだった事実を知っても、

その温もりは変わらなかった。

 いかがでしたか?

「人格事件」みたいに茶番劇が入れないから後書きが寂しい......


 次回もお楽しみに!!

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