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始まり

同性愛が理解出来ない人はご遠慮下さい。

12月19日。


女として生まれた。




幼稚園


幼稚園のとき、『〜君が好き』などと言っていた覚えがある。


でもそれは本当に小さい頃。

好きと言うのは友達として。

自分が女だということ、スカートを履くこと、全て違和感がなかった。




小学校


私が

「レズ」

「性同一性障害」と気付き始めたのは、小学校4年生の頃。

好きになった相手が、同性の女の子だった。

当時は軽い気持ちで『好き』と、学校の友達や本人にカミングアウトをしていた。

遊び方も男の子と男の子の遊び。

格好も男の子。

男になりたかった。

スカートが嫌になった。



そのときは、

周りからの視線など気になるどころか、そんな考えすらなかった。

しかし親への罪悪感だけはあったから隠していた。変な子供だと思われない為に。




中学校




中学生になったら同性愛だと言うことは、一番仲いい親友とよべる1人の子以外に、全て隠した。

自分の中で同性愛は変だと思ったからである。



みんなは異性に興味を持ち、異性を好きになる。それが当たり前。




でもやっぱり女の子を好きになる。


女が好きだと言うこと隠してたけど

髪型、仕草、言動は男を意識して振る舞った。




ある日、好きになった子に何気無く言われた。

「男が好きと?女が好きと?」


本当の事を話し、その子に

「好き」だと告白をした。

鼓動が早くなる。

手は汗で湿り、顔が熱い。

初めての真剣な告白。


でも強がってしまう。


「返事はいらん。ただ伝えたかっただけ」


返事なんか怖くて聞けなかった。



恋は多分片想いで終わった。


中学校ではスカートが苦痛だった(笑)



高校



私服で通える学校を選んだ。


学科の内容など気にもしなかった。




色んな人と出会う。

自分と同じような

「仲間」と知り合う。

嬉しかった。


1人じゃない。



同い年背格好も似てる。


でも違うのは交際経験、性経験があった。




性経験は中学の時に少し有ったが、無いのに等しい。


同性と付き合うことが物凄く羨ましかった。




仲間が出来た事で自信が付き、友達にカミングアウトできるようになった。



でも恋は失敗ばかりだった。




恋人



17才になると

「彼女」という存在の人ができた。喧嘩して距離を置いていた期間もあったが3年付き合った。



なんとなく出会い


なんとなく付き合って


なんとなく3年一緒だった

付き合い方もわからず。

初めての彼女。


別れの時は辛かった。


この人と居たときの自分は本当の自分じゃなかった。


素でいたつもりが、

素をだしてなかった。


3年間ずっと。




それからも出会いはあったが続かず。




女の子は俺に対して言う。

「ウチはどがんも思わんよ!別にあっていい!男とか女とか関係ないやん!」


そう言ってくれる子達は沢山いた。



でも俺と付き合ってることは皆に内緒。


知ってるのは周りの1部の人間。



みんなは大丈夫というが、

少しは抵抗があるんだろう。


「男だったらな〜」


軽く女に言われたことがある。



男だったら。


何回自分の性別を恨んだだろう。


いっそのこと生まれ変わりたいと思っただろう。




性同一性障害には、ある壁がある。


結婚、子供。



好きな人と自分の子供が欲しい。




「よかよね〜。お前は妊娠させる心配ないけん」


と、男友達によく言われていた。



性同一性障害でも普通の家庭に憧れる。


1人の人間として。


男として。



結婚は海外では認められている場合もあるが

子供は不可能だ。



体外受精。


精子提供。



血が繋がることはない。



親父が女。


子供は理解に苦しむはずだ。


イジメの対象にもなるだろう。



子孫を残すことのない人間。



俺は何の為に生まれたのか。


生まれてはいけなかったのか。



警察の1人に優しい人がいた。


「若いうちは子供に憧れる。年取れば2人が一緒ならいいと思うひとが現れる。」

真剣に話してくれた。

でも強がった。

「自分も若いけん、気が変わって男に走るかもしれんしね〜。」



すると警察の人はこう言った。


「それはないと思う。お前は自分のことを男だと思って男友達と遊んでるんだろうけど、体は女ぞ。お前の体ば利用(レイプ)されたとき、立ち直りきらんぞ。

男友達も、その辺はよく注意しとけよ」


聞いた話しはいい話しでは無かったが、嬉しかった。


赤の他人なのに真剣に話してくれた。


「俺は男に興味ない。男に興味持てって言われても無理。お前もそうやろ?無理矢理変えても変わらんし、変える必要もなかたい。お前はおまえぞ。」







でもやっぱり問題は子供…。



考えると死にたくなる。


生まれ変われば…。




でも自殺は嫌だ。



偶然にも事故に合うか、病気になってしまいたい。






今、目の前の小さな幸せが終わろうとするたびに思う。



何事もなかったように死ねたら。



好きになる人は子供好き。


子供を欲しがる。



これから先もその問題がついてくる。



早くこの苦しみに慣れたい。


普通の家庭を持ってみたい。




でも好きな人に好きって気持ちを隠しきれない。

相手が子供好きであっても。



好きになるのには理由はない。




でも絶対に気持ちが重いはず。



俺が好きになった人は不幸になってしまう。


なんも良いことがない。


そう思えてきた。

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