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中学生編 1人称は私でいいの?

 手紙を書き終えると、どっと疲れが出た。


 基本的に書き直しはしなかった。LINEと違って親指一本で消すことができない。その面倒臭さが勝った。


 ソファでグッタリとしている僕を横目にカウンセラーは僕が書いた手紙を見て何度も頷いていた。


「あら?イオリさん。一人称は私でいくの?」


「当たり前だろ。僕って書くわけないじゃん。」


 手紙を書いている時からこの質問はされることが分かっていた。だから間髪入れずに答えることができた。


「性被害は女が遭うものなんだよ」


「そんなことは絶対にありません」


「あぁそう。でもニーナはガッカリするだろ」


「何に対してですか?」


「『お前は男なのになんで戦わなかったんだよ』って」


 そう言ってゆっくりため息を吐いた。

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