息を、、、
九瑠璃は授業も終わり、長君にアパートの最寄り駅まで送ってもらっていた。
「明日はどっか行きたいとこある?」
長君は何処かで聞いたような事を九瑠璃に笑顔で問いかける。
「ペンギンはこないだ会ったしー。。んー、、、博物館とか?」
「じゃあ国立科学博物館に行くかぁ。昨日何かあったの?」
九瑠璃は話すか迷う。。まず隠しきれる自信がないが、、まぁ、言わなければ何かがあっただろうだけで終わるかもしれない。もう既に応えられない時間が過ぎてあからさまである。
「大丈夫。もう解決したから」
笑った九瑠璃を見てまーくんは安心したのだろう笑顔で話し返す。
「そうか。良かった。九瑠璃の笑顔が見れてよかった」
「明日も笑うから写真撮ってね」
「勿論。ツーショットも撮るよ」
「よろしくね。明日は何時にする?」
「昼からなら、思いっきり寝れるんじゃない?」
「ありがとう。お昼は一緒に食べる?」
「どっちでも良いけど、食べてからの方が会う時間ずらせるよ」
「じゃあ食べてからで、時間はいつも通り私の準備次第で良いの?」
「うん。そういう事になる」
「いつもありがとうね。待ち合わせは何処にしようか?」
「九瑠璃のアパートの最寄り駅前で良いんじゃない?」
「了解。楽しみ。」
「結衣ちゃんにはちゃんと言っとくんだよ」
「はーい」
「それじゃ!送ってくれて助かった」
「何を助けたの?」
「もーそういう事言うタイミングだったの!!」
九瑠璃はびっくりしている。
「ごめん。ごめん。明日楽しみにしてる。」
「まーくんも気をつけて帰ってね」
九瑠璃の顔が少し曇る。
陽川の時の事を思い出したのである。
「珍しいな。九瑠璃がそんな事言うなんて。帰ったら連絡する」
「待ってる。。絶対だからね。。。」
「九瑠璃も気をつけてな」
「うん。勿論」
まーくんと離れて家に帰る道にあるスーパーまだ少し早足で歩いて行く。
息が上がっている自分に言い訳を作るように速度を上げる。。