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ついてない彼女。  作者: 柊羽
2/2

後編

すみません!

お待たせしました><

ベットに下ろされて、服を丁寧に脱がされる。

丁寧すぎて、恥ずかしすぎてたまらなくなる。処女でもないのに、これからの展開にどきどきしすぎて、目が回る。





「まさか、あれほどやったのにまだ動けるとはな」


薄く笑っていう川瀬(ぶちょう)に、背中に冷たいものが流れた。


バカップルから離れて引き戻された私は、玄関入ってきてすぐ抱きかかえられた。


そうして、今に至るわけなんだけれど…逃げたい。

 

若い恋愛してるみたいに、ドキドキしてしまうこともピリピリと感じる視線も、なんともいえない緊張感にどうしようもなくなる。


それが、嫌じゃないのも、夢見がちな気分になってしまうのも、相手が川瀬(ぶちょう)だからだ。


「ぶ、ちょっ…」


自分の顔が、いかに甘ったるい顔をしているか何となく分かる。


丁寧に解かれ、開かれゆ揺さぶられる。


信頼のおける、上司がケモノになって私を貪っていく。


酔った勢いとか、そんなんじゃなくて、しっかりと受け止め、求めた。


お仕置きのように、私に強請らせ、嬉しそうにガツガツといただかれた。


それでも、確かに幸せを感じた。


気持ちがつながっていないのに、悲しい関係の始まりかもしれないのに、ただ、追いかけてくれた、という事実と、大切にしてくれるかもしれないという期待が、私を熱くした。


昨日からの筋肉痛と、疲労感がさらに追加されぐったりとベットに沈んだ。


やっぱり、私、ついてない!

コイツにときめいているのも確かだし、なんだかカラダで落とされてる気がしているけれど…


こんな、精力バカなんて…予想も期待も感じたことなかったのに。


心の中で愚痴りながら、川瀬を見た

、ばっちりと目が合った。


「…体力ないな」


バカにされた!

この、ニヒルな笑い方癖なのかなんなのか…


「部長の変態…」


心の中で呟いたはずなのに、気づくと声にでていた。


「それは、お互い様だ。

達しても搾り取るように、強請るから悪いんだ」


「強請ってな、あっ…!」


不意打ちに、敏感な部分を撫でられる。


「もうっ!」

「かわいいよ」


不意に言われた聞きなれない言葉に顔を上げると、柔らかな笑顔。


厳しいこの上司の、たまに見せるこの笑顔が私はとても好きだ。こんなときにそんなことを言いながらそんな顔を見せるなんて卑怯だ…。


「里佳子は、可愛い。

もう、幼なじみの世話役はやめたんだろう?もう、俺のだ。あの幼なじみにもお前にも、返さねえよ?」


睨みつけられるように釘を刺され、釘付けになる。

もう、私にも私を返してもらえないほど、取られてしまった。


それでも、いいか。


ついてない。

ついてないけど、幸せを感じた。


ありがとうございました!

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