就職
私は、この会社に、何とか就職できた。
だが、私は、一つ、ミスを、犯してしまった。
私の上司が、ある日、こう、たずねてきた。
「みこちゃんて、趣味とかあるの」
「はい、ダンスとか、ちょっと、やってます」
「そうなんだ。ダンスやってるんだ」
「はい」
「それじゃ、次の休みから、撮影ね」
「えっ」
その時から、休みには、ダンスレッスンと、撮影に忙殺されて、もう、グッタリに成った。
私は、エンジョイ勢なんだが、上司は、ガチ勢だった。
休みの前日から、前乗りで、打ち合わせ、撮影班、音楽、照明から、セットの組み立てまで、ガチガチに組み立ててきた。
私は、楽しくダンスがしたいだけなんだよ。
ガチなのは、止めて。
それで、限界を、迎えた私は、机の上に、辞表を、置いて、姿を、眩ませる事にした。
それで、今の会社に、居るのだ。
今は、平和な、無趣味者として、日々を、楽しく過ごして居る。
一人、孤独に、趣味に、没頭する事の、なんと楽しい事か。
しばらく、私の、楽しい生活は、続く事に成った。
それで、私にも、後輩が出来た。
その子が、突然、聞きもしないのに、こう言ってきた。
「私、これでも、ダンスやってるんです」
その時に、頭の中で、かちりと、何かが、ひらめいた。
「そうなん、じゃあ、来週から、撮影ね」
私は、気づいてしまったのだ。
撮られる側でなく、撮る側に回ればよいのだと。




