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プロローグ


「先生~また明日!」

「はい、また明日。元気なのはいいけど体調に気をつけろよー?」


私の名前はゼルウス

とある村にある診療所の医師だ

今居た子は体調を崩して、うちの診療所に受診してきたのだ

時間も時間だし、そろそろ閉めるか……


「おや?閉めてしまうのかい?」

「???…ッ!?先生…!」

「やぁ、久しぶりだね。ゼルウス君いや、ゼル先生…と呼んだほうがいいかな?」

「まぁ…そうですね。立ち話もなんですし、中へどうぞ」


そう言い、私は先生を診療所の中へと招いた

中へ入るとお互い椅子に腰を掛けた


「君と会うなんて何年…いや、3年ぶりかな?」

「何言ってるんですか…あなたの元を卒業しても定期的に会いに行ってるでしょ?」

「ま、殆どは私が招集しているのだがね!」


ハーッハッハッと高らかに笑う私の元先生

自覚あるなら少しは自重して欲しいんだけどな~…

煌麟帝国に行くのめんど…時間かかるからなぁ~

私は作ったミルクを先生に手渡した


「…ほぉ~!また腕を上げたね。あの時より美味しいよ」

「ありがとうございます。まぁ患者に結構作ってあげてるので」

「…さて、本題に入ろうか」


先生が今までに無い真剣な表情をしている

この人…こんな顔出来んだ。つか、それを早く言えよ


「君は北にある玄氷国を知っているね?」

「はい。北の極寒の地に建国されてる『玄武』を象徴としている国ですよね?そこがどうしたんですか?」

「実は玄氷国の旧友の娘さんが未知のウイルスに犯されてるみたいなんだ」

「未知のウイルス…?なら何故俺に?未知のウイルスなら凄腕の医師が煌麟帝国にいると思いますが……」


未知のウイルス…先生の旧友の娘さんが本当にそんなものを患っているのであれば、私より優秀な医師に頼むべきだ…なのに何故?

先生の旧友…玄氷国を束ねる氷嶺王。

そもそも玄氷国は極寒の地に建国されているが氷嶺王の魔法で王国内は綺麗で清潔に保たれている。そのような国でウイルス?妙だな


「既に煌麟帝国の腕利きの医師達が治療に向かったが結果は惨敗。旧友である氷嶺の悲しむ顔は正直見たくない…。そこで思い出したのだよ、まだ1人優秀な医師が残っていると!」

「それが…私と?生憎だが私はそんな優秀ではございませんよ」

「君の腕は常日頃聞いてるよ。彼に治せない病気は無いとか…流石元四獣界最強魔道士」

「…その肩書きはやめてください。もう昔の話です」


私が魔道士だったのはそれこそ3年前の話だ

今の私は医師だ。それ以上でもそれ以下でもない

救える命は救う…それが私のモットーだ


「どうだろう?受けて頂けるか?」

「当然です。お任せ下さい」

「本当かい!?ありがとう!これは玄氷国行きの列車のチケットだ!」


…こんな嬉しそうな先生は初めて見る

余程氷嶺王の事を気にかけていたのだろうな

俺は先生からチケットを受け取る。ここから玄氷国はまあまあ距離がある。あまり到着に日にちをかけたくない…出発は明日の方がいいか

チラッと先生の顔色を伺うとその顔は心配、不安…といった表情だった。まぁ、そりゃそうだ。旧友の娘さんの容態が優秀な医師達相手でも良くならないなんて不安や心配になるだろう


「先生、ご心配なく」

「ッ!?」



「氷嶺王の娘さんは───必ず救います」


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