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薫、悪態をつく
「失礼、剣崎源司はいるか?」
「はぁ・・・?」
店番を始めてから30分程経つと、明らかに怪しい感じの男三人がやってきた。ジャケットにサングラスの二人組を従えて、黒スーツの男が偉そうに睨んでくる。
「祖父は出かけていますが?」
あくまでも平静を装って対応する。上から目線のやつはろくなのがいない。
「そうか、ならば後日改めて伺おう。」
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その晩、薫は源司に三人組のことを報告した。
すると、源氏は真剣そうな表情を浮かべ、夕食を食べ終わるとすぐに自室へ引っ込んでしまった。
「はぁ、全く礼儀っつーもん知らねぇのか?」
注意だが、この発言は薫のものである。彼女はどこでどう間違ったのか俺という一人称をつかい、どこか男のような口調で話すのが癖になっているようで、源氏が「俺はやめなさい」というので仕方なしに大人の前では{ミー}、そのほかの自由な場面では{俺}を使うというとても器用な人間に育った。
「あぁ!むしゃくしゃする!なぁんであんな大人が昼っパラからいるんだよ
頭逝かれてんじゃねぇかってぐらいに変だったぜ?!」
自室でひとり悪態をついていた薫だが、いずれ飽きたのかそのまま眠りについてしまった。




