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22 彼女の原稿②

佐々さんの小説は、第一話の冒頭にあります。

「マジかーってなんだよ。せっかくこの僕が褒めてるんだから大いに喜んでいいんだぞ?」

「いやなんていうか、そこまで考えて書いてなかったっていうか・・・・・・ハーレムとかおっぱいやーらかい言っちゃう師匠、マジドン引きっていうか・・・・・・」

(だから! 全部! お前が書いたんだろう! え、なに? こんなに女の子とおっぱい出しといて他になに伝えたかったの? 言わなかったけど、この世界の魔王絶対スライムレベルだろう。そんなのとの戦いよりお前おっぱい優先してんだろ。ていうかマジドン引きってなんだよ傷つくじゃねぇか!)

「師匠、大丈夫?」


 拳を握りしめ俯いた僕に佐々が声をかける。正直大丈夫じゃないが、ここで我慢しなくてどうする佐久間幸平。こいつはなにも僕を挑発しようっていうんじゃない。


 信じ難いことだが、佐々は真面目なのだ。ただ純粋すぎるが故の発言なのだ。

 怒ってはいけない。


「・・・・・・一作目についてはこのくらいにしておこう。問題は二作目だ」

「はい!」

「いい返事だ。が、しかし、もう一度聞く。これ、書いたのは誰だ?」

「はい! 中島☆中二乙☆モモンガールさんです!」


 ハイ聞き間違えじゃありませんでしたー。こいつやりやがりましたー。


「つまり、パクリ」


 そりゃあ誰だって気づく。作風も文体もまるで違い過ぎる。凝り過ぎて意味不明な設定も、今の佐々に書けるレベルではないのだから。


「いやだなー師匠。コピペですよ。ネットで見つけたやつの」

「なお悪いわ! そんじゃなにか⁉ お前はどこの誰とも知らない人の小説をまるごとコピペして自分の小説にしたって言うのか⁉」


 佐々のペンネームである、ささのはささみぃの文字がないのはそういうことか。本当にまるごとコピーしたのだこいつは。


がんばれ佐久間くん。

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