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オンリープラネッツ  作者: 星塚もぐら
第1章 新惑星
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8/15

8 起動


「5大国・・・。」

「5大国のほかにも力をつけてきている国は多いが、今は5大国が全てにおいて圧倒的だろうな。ほかに質問は?」

「えっとじゃあ、翻訳システム<オーラ>って耳につけてるやつだよね。」

「ああ。」

「どういう仕組み?プログーの鳴き声も翻訳できるの?」

「いや、それはできない。そこが<オーラ>の研究課題なんだ。どういうわけか人型の言語しか翻訳できなくてな。一説には人型であれば比較的言語の進化が近しいからではないかということらしいが、私はあまり人類史に詳しくないからそのあたりはあまりわからない。仕組みは人が発生した声を阻害する音波を発生して、声を消し、同時にその人と似た声で翻訳するんだ。よく見たら口の動きと声があっていないだろう?」

「それはちょっと思ってた!宇宙の人がそういう特徴なのかと思ってたよ。でも、僕の惑星の言語ってほかの星の言語と一緒だったの?初めて会う言語なら翻訳できないでしょ?」

「ああ、それはすまない。さっきの説明に少し捕捉したい。<オーラ>は人工知能のプログラムの一種で今の宇宙の主流であるハイブリット型だ。新型よりメモリを少なくして高度な発展を防ぎ、一分野の学習能力を高め、総合的な学習を不可能にしている。感情制御モジュールも入れていないから、機械的にしか答えない。旧型よりはかなり優れているが新型よりもかなり劣る。とはいえ、新型が存在しない今、これに多くを頼っているがな。この惑星で使われている言語はおそらく新言語だよ。」

「そっか、じゃあー」

「ぴっぴっ!」


2人は同時に素早く振り向いた。その視線の先にいたのは黒い球体があった。黒い球体には先程までなかった赤い光がまるで目のように二つ付いていた。


「俺はC・A・P(シー・エー・ピー)CAP(キャップ)!!気軽にCAP(キャップ)って呼んでくれ!」

「これは絶対に闇改造品だな。」

「え?アリスさんどうしてそんなにすぐわかるの?」

「私が知っているこいつのキャッチコピーは私はC・A・P(シー・エー・ピー)CAP(キャップ)!!気軽にCAP(キャップ)って呼んでください!だからな、教育用だから丁寧な言葉遣いを心掛けた結果だったはずだ。問題はどこまで改造されているかだが。」

「それはな~、もう旧型だと思えないくらいに改造されてるぜ。感情制御モジュールはもちろん、そっち系のモジュールは全部つけてな、さらにさらに、メモリも魔改造!いくら学習しても大丈夫なように新型の超小型なのに超大容量なのをつけて、高度自己学習も可能にし、人の許可なしで情報を消去できるから勝手に成長していくぜ~。」

「そこまでか。だいぶ魔改造・・・。今喋ったのはお前か!」

「おいおい、お前なんて言うなよ~、先生怖い~、坊主!守って♡」


アリスが先生の言葉を聞いてヒューを見ると、ヒューは静かに目からボロボロと涙をこぼしていた。


「せんせい・・・。もう、うごかないかとおもった。いままでしゃべったのもゆめなんじゃないかって。りゅうせいおちてきたんだよ・・・。ぐすっ、うわーん!!」


ヒューは大声をあげて泣きじゃくった。


「先生!なにヒューを泣かしてるんだ!」

「え?俺のせいなの?いや、俺のせいだとは思うが、名も名乗らないお前に言われるのは癪だぜ。まあそれはあとでいいや。坊主、久しぶりだな。」


ヒューは涙をぬぐうと先生を見た。


「先生、もう何で急に動かなくなったんだよ!せめてなんか言ってからにしてよ!!」

「悪い悪い、ついうっかり。ま、今喋れてるからまあ何事もなかったということで。」

「何事もなくないよ!!先生のバカ!!」

「えっ!先生にバカって言うなんてひどーい。」


先生は赤い光をピコピコさせて感情を表しながら軽快に喋った。そしてさらに赤い光を鋭くして言葉をつづける。


「で、そこの流星のお嬢さん?あんたはなにもんなんだ?」


アリスは先生のほうを見ながら声を張り上げて言った。


「あいにくお前のような怪しい闇改造品に名乗るほど立派な名前を持ち合わせていない。お前こそ何者なんだ。ヒューと会話できているということはお前はさっき言った改造だけでなく<オーラ>のプログラムまで搭載しているだろう。なぜ隠す。」

「あー?<オーラ>?確かにそんな名前のプログラムの予定があった気が・・・。ま、いっか!他にもプログラムな腐るほど搭載してるからいうの忘れちまったんだよ。許してくれって。俺はあれだよ、<フード・ウォー>よりずうっと前から新型人工知能の放逐が始まるまで研究所でプログラムの試運転やってたんだよ。CAP(キャップ)の外側だけど中身は全くの別もんだ。まあ、あのキャッチコピーが好きなのと名前がないからあのキャッチコピー言い続けてるけどな。」

「・・・。<マザー14>についてどう思う。」

「えーと、今は何年だ・・・。思ったより充電切れてから時間たってないな。え?なんだって?<マザー14>のこと?俺あいつ嫌いだぜ。なんかいい子ぶっちゃてさ。俺のほうが先輩なのになんか上から目線だし。のくせに、できること多いんだよな。あいつが成長しすぎたせいで俺、いろいろ仕込まれたもん。」

「・・・。<マザー14>のことを悪く言うということは神聖大国のものではないのか。お前についてまだ疑う余地は多いが今はヒューの顔に免じて名乗ろう。私は宇宙連盟共同軍・探査部・第2軍隊所属のアリス・ステラ・オービットだ。流星ではない。お前を同じ惑星出身で宇宙を飛んでいたところここに墜落してお前を充電した。ひとつ頼みたいことがあるんだがいいだろうか。」

「なにこいつ。神聖大国とか知らないし、なんか恩着せがましいし偉そうでむかつく。まあ、でも恩は恩か、いったん話はきくぜ~。」


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