38 再編
「これより、学園の今後について知らせる。」
あの日から数日後、<37惑星宇宙同盟>によってヒューたちは集められていた。いや、今は<36惑星宇宙同盟>だろうか。もしかしたら<35惑星宇宙同盟>だろうか。だが、同盟から何も発表がないということは名称はそのままなのだろう。惑星ごとに別の場所に隔離されヒューやククルカニャンなどの五大国に属さないものは商人大国<クレマン>の生徒とともに集められている。
「学園は一週間後から通常通り再開する。」
途端にざわめく。当たり前だ。学園の大帝国<アパテイア>の生徒、教員は全員死亡。貴族大国<アリスト>の生徒、教員は帰国し、<アリスト>自体が宇宙同盟から抜けると宣言している。もはやこうなっては学園どころか同盟が機能するかどうかも分からないところだ。生徒の1人が手を上げる。
「学園の再開、ということですが、僕の担当教員はその・・・、亡くなりました。そのあたりはどうなるんでしょうか。」
「そのあたりは心配しなくていい。後で説明する。あと他に手を挙げているものもいるが、今は質問の時間ではない。後で時間をとるからひとまず話を聞いてくれ。」
まばらに上がっていた手が順番に下がっていく。それをみて満足げに同盟職員は続きを話す。
「えーと、それで、君たちも分かっているだろうが今回の一件で同盟の維持もかなり難しくなってきている。そこで、同盟は神聖大国<テオーラ>にかけていた制限を一部解除する。」
あたりが学園再開を聞いた時よりも騒がしくなる。ヒューは横にいたククルカニャンにひそひそと話しかける。
「ククルカニャン、それって何が起こるの。」
「わからない。」
「わからない?」
「ああ、ヒューは<テオーラ>の成り立ちについては知っているんだよな?」
「うん。」
「そうか。それなら話が早いな。マザー14は今も成長している。<テオーラ>出身と名乗るものは実質的にマザー14の分身のようなものだ。マザー14の性能はそもそも人類が生み出したものに関わらず人類より高度だ。今後は情報戦が活発になるだろう。こっちに勝ち目はほぼないが。これが吉と出るか凶と出るか・・・。もしかしたら、同盟を解体しとけばよかったなんてなったりするかもな。」
「そこまで?」
「ああ、かつて科学大国がAIを甘く見て痛い目に合っている、それについては機会があったら教える。今はいったん話を聞こう。あたりも静かになってきたようだ。」
ククルカニャンが言ったように全体がゆっくりと静まり返る。その様子を見て同盟の職員も軽く咳ばらいをする。
「えー、人によってはいろいろと言いたいこともあるだろうが、これは決定事項だ。今後の質問でもこれに関することは取り扱わない。それで・・・。あとなんだったかな・・・。そうだ。今回の事件で大帝国とその付近の惑星は立ち入り禁止となっている。そのあたりは後で連絡行くだろうから徹底してくれ。寮はまた新しいところに案内する。教室は前回と同じでいい。あと、今後精神的なものがきている生徒は直ちに同盟に報告してくれ。今少しきているのは生徒だけじゃなくて教員もいるから学校に行ってもいないということがあるとおもうが、帰りを待っていてくれ。それじゃあ質問タイム。」
かすかなざわめきが残るが、話を聞いた生徒はだんだんと手を上げ始めた。次々と生徒が質問し、次々に答えていく。なんでもないかのように聞いていたヒューであったが一人の生徒がした質問で一気に雰囲気が変わる。
「今この場には貴族の方がいらっしゃいますが、その方はどういう扱いになるでしょうか。」
「あ・・・。」
あたりが一斉にヒューを見る。ヒューは委縮しかけたが横にいるククルカニャンが声をかける。
「ここではっきり言っておいた方がいいぞ。」
「そうだよね。うん。言うよ。」
ヒューはつかつかと先程まで職員が立っていた方まで歩み寄る。
「すみません代わりに少し話してもいいですか。」
「どうぞ。あまりにひどいようだったら強制的に止めます。」
その言葉にヒューはにっこりとして感謝を表すと皆に語り掛けた。
今週は編集に充てたいと思います。
投稿の予定ありませんがもし余裕があったら新しい話を投稿いたします。
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