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第19話 魔王令嬢を封印したままにするか、助けるか

 古代迷宮からの帰り道は、行きよりもずっと重かった。


 荷物が増えたからではない。


 捕らえた教会密偵。

 回収した偽装封印石。

 押収した対聖女用呪具。

 そして、ミュレア・ノクターンの言葉。


 ――解放ではない。所有じゃ。


 あの声が、ずっと耳の奥に残っていた。


 迷宮の奥で封印された魔王令嬢。

 彼女は危険だ。

 それは間違いない。


 俺のスキルにも危険度MAXと出ている。


 だが同時に、教会と白灯商会が彼女を利用しようとしていることも見えてきた。


 リリアの聖力を奪った呪具。

 エマさんを縛ろうとした不正契約。

 迷宮から盗まれた封印石。

 ミュレアを所有しようとする術式。


 全部、根っこは似ている。


 力ある者を、弱った者を、都合よく縛る。


 その構図が、どうしようもなく気持ち悪かった。


「レン」


 隣を歩くリリアが、小さく呼んだ。


 王都へ戻る道中なので、周囲に聞こえないよう声を落としている。


「はい」


「また、考え込んでいます」


「顔に出てました?」


「出ています」


「最近、隠せた試しがありません」


「隠さなくてもいいと思います」


 リリアはそう言って、少しだけ前を向いた。


 夕方の風で、フードの端が揺れる。


「私も、考えています」


「ミュレアのことですか」


「はい」


 返事は早かった。


「私は、彼女を信用しているわけではありません。魔族で、魔王令嬢で、強い力を持っている。危険なのは分かります」


「はい」


「でも、誰かに所有されるために封印を解かれるのは……嫌です」


 その声には、個人的な痛みが混じっていた。


 リリアは教会に所有されかけた。

 聖女という名で縛られ、力を奪われ、価値がなくなったと判断された瞬間に捨てられた。


 だから、分かってしまうのだろう。


 封印されている者が、別の鎖に繋ぎ替えられる恐怖を。


 セリカさんが反対側から言った。


「気持ちは分かる。でも、同情だけで封印を解くのは危険よ」


「分かっています」


 リリアはすぐに頷いた。


 その目は落ち着いている。


「だから迷っています」


「迷うなら、まだ決めない方がいい」


 セリカさんの言葉は現実的だった。


「ミュレアが本当に外に出たら、王都に被害が出るかもしれない。彼女自身が悪意を持っていなくても、魔族王家の力なんて、どう転ぶか分からないわ」


「はい」


「それに、教会も白灯商会も狙ってる。解放した瞬間に奪いに来る可能性もある」


 リリアは何も反論しなかった。


 俺も同じ意見だった。


 助けたいと思うことと、今すぐ解放することは違う。


 ここを間違えれば、誰かを助けるつもりで、もっと多くの人を危険に晒すかもしれない。


 俺の視界に、何度も同じ表示が浮かぶ。


ミュレア封印維持:王都周辺の魔物被害増加リスク

ミュレア強制解放:暴走リスク高

ミュレア信頼解放:成功率不明

推奨:追加情報収集、封印術式解析


 成功率不明。


 それが一番怖い。


 俺は答えを知らない。


 なのに、まるで答えを求められているようだった。


 ダリウスさんが少し前から振り返る。


「三人とも、話はギルドに戻ってからだ」


「はい」


「今は密偵どもを無事に連れて帰るのが先だ。こいつらが持っている情報は、今回の件の証拠になる」


 拘束された密偵たちは、ガルムさんとニルさんに挟まれて歩いている。


 仮面は外されていた。


 顔立ちは普通の男たちだった。

 街中ですれ違っても、密偵だとは気づかないかもしれない。


 それが余計に嫌だった。


 悪意は、いつも分かりやすい形をしているわけではない。


     ◇


 王都冒険者ギルドに戻ると、さすがに騒ぎになった。


 教会密偵らしき者を拘束。

 偽装封印石を回収。

 対聖女用呪具を押収。


 そして、魔王令嬢ミュレアを「所有」しようとしていた疑い。


 どれも一つだけで十分厄介なのに、それが一度に持ち込まれたのだから当然だ。


 ダリウスさんは密偵たちを地下の拘束室へ運ばせ、回収品を封印庫へ入れるよう指示した。


 俺たちは、そのまま二階の会議室に呼ばれた。


 会議室には、ダリウスさん、オルフェさん、ギルド職員数名、そしてエマさんがいた。


 エマさんは受付業務中だったはずだが、記録係として呼ばれたらしい。

 昨日より顔色は良くなっているが、まだ無理をしているようにも見える。


「レンさん、リアさん、セリカさん、ご無事でよかったです」


「ありがとうございます」


 俺が返事をすると、エマさんはほっとしたように微笑んだ。


 その笑顔を見て、リリアとセリカさんがほんの少し俺を見る。


 ……何もしていない。


 俺は何もしていない。


 そう心の中で弁解しながら席に着いた。


 ダリウスさんは机に回収品の一覧を置く。


「まず、偽装封印石二基。これで迷宮の魔力漏れは一部低下した。だが完全ではない」


 オルフェさんが頷く。


「迷宮全体の封印術式を見る限り、偽装箇所はまだ残っています。さらに下層側で、術式そのものを書き換えようとした痕跡も確認されました」


「教会密偵の目的は?」


「本人たちの証言はまだ取れていませんが、押収した認証札と術具から見て、白灯商会経由で動いていた可能性が高いです。任務は封印石回収、証拠隠滅、そして……」


 オルフェさんは少し言い淀んだ。


 ダリウスさんが代わりに言う。


「ミュレア・ノクターンの封印制御だ」


 部屋の空気が沈む。


 セリカさんが腕を組んだ。


「封印制御というのは、解放ではなく、縛り直すという意味?」


「そう見ていい」


 ダリウスさんは低く答えた。


「奴らはミュレアを自由にする気はない。封印を組み替え、力だけを利用できる状態にするつもりだった可能性がある」


 リリアが膝の上で手を握る。


「私の時と、同じですね」


 誰も軽く頷けなかった。


 重すぎる言葉だった。


 リリアは続ける。


「私の力も、私自身ではなく、力だけが必要だった。だから、力が弱くなった私は偽物にされた」


「リア」


 エマさんが思わず呼びかける。


 リリアは小さく首を振った。


「大丈夫です。今は、ちゃんと怒れています」


 ちゃんと怒れている。


 その表現が、妙に胸に残った。


 セリカさんは静かに言う。


「それで、ギルドとしてはどうするの?」


 ダリウスさんはしばらく黙った。


 そして、地図の迷宮深部を指差す。


「現状、選択肢は三つだ。一つ、封印を維持して王国と魔術院に引き継ぐ。二つ、封印を強化してミュレアとの接触を完全に断つ。三つ、条件を整えたうえで、限定的な解放を検討する」


「三つ目は危険すぎるわ」


 セリカさんがすぐに言った。


「私もそう思う」


 ダリウスさんは頷く。


「だが一つ目と二つ目にも問題がある。封印を維持すれば、白灯商会や教会側が再び手を出す可能性がある。封印を強化するには王国の正式許可が必要だが、その間に証拠隠滅される恐れがある」


 オルフェさんが補足する。


「それに、今の封印はすでに歪められています。強引に強化すると、内側にいるミュレア本人に負荷がかかるかもしれません」


「……魂を削る、と表示される可能性があるやつですね」


 俺が呟くと、全員の視線がこちらへ向いた。


 しまった。


 まだ表示は出ていない。


 ただ、嫌な予感がしただけだ。


 ダリウスさんが眉を寄せる。


「何か見えているのか」


「今は、まだ。でも、強引に封印を弄ると危ない気がします」


「気がする、か」


「はい。確証はありません」


 ダリウスさんは少し考え、頷いた。


「分かった。確証がないことも含めて記録する」


 ありがたい。


 俺のスキルは万能ではない。

 不明なものは不明として扱ってもらえるのは、本当に助かる。


 リリアが小さく言う。


「ミュレアさんは、外に出たいと言っていました」


 セリカさんがリリアを見る。


「でも、自分でも外で何をしてしまうか分からないとも言っていたわ」


「はい」


「だから危険なの」


「分かっています」


 二人の意見は対立しているようで、根本は同じだった。


 ミュレアを道具にしたくない。

 でも、王都を危険に晒すわけにはいかない。


 どちらも正しい。


 だから、難しい。


 俺は机の上の地図を見つめた。


 地図の奥、深部の封印区画。


 そこに、あの黒髪金眼の少女がいる。


 からかうように笑い、俺を運命の男と呼び、リリアとセリカさんを面白がり、でも「所有されるつもりはない」と怒った少女。


 彼女をどうするのか。


 俺に決める権限などない。

 だが、俺の力が必要になるかもしれない。


 それが一番怖かった。


 ダリウスさんが言う。


「今すぐ結論は出さない。今日のところは、密偵の尋問と回収品の解析を優先する。レン、お前たちは休め」


「休むんですか?」


「休め」


 強めに言われた。


「お前たちはここ数日、動きすぎだ。判断力が鈍る」


 セリカさんも頷く。


「それは本当にそうね」


 リリアも言う。


「レンは特に休むべきです」


「俺だけ名指し」


「いつも無理をするから」


 反論できない。


 俺は素直に頷いた。


「分かりました。今日は休みます」


 すると、会議室の空気が少しだけ緩んだ。


 そんなに信用がなかったのだろうか。


 いや、なかったのだろう。


     ◇


 会議が終わり、俺たちはギルドの食堂へ降りた。


 昼を少し過ぎている。

 食堂には依頼帰りの冒険者がちらほらいて、いつものように騒がしい。


 ただ、俺たちを見る視線には、以前とは少し違うものが混じっていた。


 からかいだけではない。

 期待。

 警戒。

 興味。


 測定石を割った新人。

 災害級魔物討伐に関わった新人。

 魔王令嬢に運命の男と呼ばれた新人。

 そして今度は、教会密偵を捕らえて帰ってきた新人。


 もう、肩書きだけで胃もたれしそうだ。


「……静かに暮らしたい」


 食堂の椅子に座りながら呟くと、セリカさんが水を飲みながら言った。


「その台詞、毎日聞いてる気がするわ」


「毎日思っているので」


「そろそろ現実を見なさい」


「見たくないです」


 リリアがスープを受け取りながら、やわらかく言った。


「でも、レンがいたから助かった人がいます」


「そう言われると逃げ道が」


「逃げ道を塞ぐつもりで言いました」


 珍しくリリアが少しだけ悪戯っぽく笑った。


 俺は言葉に詰まる。


 セリカさんがその様子を見て、妙に感心した顔をした。


「リア、たまに強いわよね」


「セリカさんほどではありません」


「私は分かりやすく強いだけ。あなたは静かに刺すタイプね」


「刺しているつもりは」


 リリアは少し考えた。


「……少しあります」


「あるんだ」


 俺が言うと、リリアは目を逸らした。


 セリカさんが笑う。


 こういう会話ができる時間は、貴重だと思った。


 ミュレアの封印。

 教会の不正。

 白灯商会。

 次々出てくる問題。


 その全部が重いからこそ、食堂の温かいスープや、二人の何気ないやり取りがありがたい。


 エマさんが食事を運んできてくれた。


「皆さん、今日は厨房から量を多めにしておきました」


「ありがとうございます」


「ギルド長から、食べさせろと」


「ギルド長、完全に俺たちを子ども扱いしてませんか」


 エマさんは少し笑った。


「心配されているのだと思います」


「ありがたいです」


 エマさんは机に皿を並べながら、小さく声を落とした。


「密偵の件、受付でも少し話が出ています。教会関係の話なので、外部には漏らさないよう指示されていますが……」


「噂になりますよね」


「はい。ギルド内だけでも、もうかなり」


 俺は頭を抱えたくなった。


 リリアが心配そうに言う。


「私のことも?」


「今のところ、リアさんが逃亡聖女だという話は出ていません。ただ、聖属性の強い治癒師として注目されています」


 それも危ない。


 リリアは静かに頷いた。


「分かりました。気をつけます」


 セリカさんが言う。


「単独行動は避けた方がいいわね」


「はい」


「レンも」


「俺も?」


「あなたもでしょ」


 即答された。


 エマさんまで頷いた。


「レンさんも、最近かなり目立っていますから」


「目立ちたくないのに」


「目立つことばかりしていますから」


 受付嬢にまで言われた。


 悲しい。


 けれど、三人の表情には、どこか温かさがあった。


 心配されている。


 そう思うと、素直に悪くない気がした。


     ◇


 食事を終えた後、俺たちは宿に戻ることになった。


 ダリウスさんから休めと言われた以上、無理にギルドに残っても仕方ない。


 宿へ向かう途中、王都の通りはいつも通り賑やかだった。


 子どもが走り、露店の店主が声を張り、荷馬車が通る。


 迷宮の中で魔王令嬢と会話し、教会密偵と戦っていたことが嘘みたいだった。


 でも、街の隅に立つ教会の尖塔を見ると、現実に引き戻される。


 リリアも同じものを見ていた。


「リリア」


 周囲に人が少ない路地に入ったところで、俺は小声で呼んだ。


「はい」


「大丈夫ですか」


「今日は、何度も聞きますね」


「聞かずにいられない日なので」


 リリアは少し笑った。


「大丈夫、ではないと思います」


 正直な答えだった。


「でも、逃げたいとも思っていません」


「……強いですね」


「強くありません」


 彼女は首を振る。


「怖いです。教会のことを考えると、胸が冷たくなります。呪具を見ると、身体が覚えている痛みが戻ってきます」


「はい」


「でも、それだけではありません」


 リリアは立ち止まり、俺を見る。


「怒っています。知りたいと思っています。もう、勝手に決められたくないと思っています」


 その言葉は、確かに彼女自身のものだった。


 俺は頷く。


「なら、一緒に調べましょう」


「はい」


 セリカさんが少し前で振り返る。


「もちろん、私もいるわよ」


「分かっています」


 リリアが微笑む。


「セリカさんがいると、心強いです」


 セリカさんは一瞬で顔を赤くした。


「そ、そういうのを急に言わないで」


「事実です」


「本当に静かに刺してくるわね、あなた」


 俺は笑ってしまった。


 二人がこちらを見る。


「何ですか?」


「何笑ってるのよ」


「いえ、二人とも仲良くなったなと」


 また二人が同時に反応する。


「仲良く、というか」


「まあ、悪くはないけど」


 否定が弱くなっている。


 俺はさらに笑いそうになったが、今度は飲み込んだ。


 ここで笑いすぎると、二人に怒られる。


 宿に着き、部屋へ戻る。


 扉を閉めた瞬間、ようやく肩の力が抜けた。


 ベッドに腰を下ろすと、身体がどっと重くなる。


 自分で思っていたより疲れていたらしい。


「レン、横になった方がいいです」


 リリアがすぐに言う。


「少しだけ」


「少しだけと言って、そのまま考え込むでしょう」


「信用が」


「ないわね」


 セリカさんが言う。


「今日は寝なさい。剣の訓練もなし」


「本当ですか?」


「そんなに驚く?」


「セリカさんから訓練なしと言われる日が来るとは」


「私を何だと思ってるの」


「厳しい師匠」


「間違ってないわね」


 自分で認めた。


 リリアが水を用意してくれる。


 セリカさんは窓の鍵と部屋の周囲を確認している。


 完全に世話を焼かれている。


 少し申し訳なく、かなりありがたい。


「二人とも、ありがとうございます」


 俺が言うと、リリアは穏やかに微笑んだ。


「仲間ですから」


 セリカさんも、窓から目を離さずに言う。


「案内役を倒れさせるわけにはいかないしね」


「そこは素直に仲間だからでよくないですか」


「照れるから嫌」


 正直だった。


 俺はベッドに横になる。


 天井が見える。


 王都に来てから、まだ数日。

 それなのに、人生が何年分も動いた気がする。


 追放された。

 リリアを助けた。

 セリカさんと出会った。

 エマさんを助けた。

 ミュレアと接触した。

 教会の不正が見えてきた。


 俺は本当に、この流れの中心にいるのか。


 信じられない。


 でも、目を閉じようとした瞬間、スキル表示が赤く点滅した。


緊急警告

古代迷宮封印術式:異常振動

原因:密偵残留術式

破滅フラグ:ミュレア・ノクターン封印崩壊

進行猶予:短


 俺は飛び起きた。


「レン?」


 リリアが驚く。


 セリカさんが即座に剣へ手を伸ばした。


「何が見えた?」


「迷宮の封印が異常振動しています。密偵の残した術式が原因みたいです」


「封印が壊れるの?」


 リリアの声が硬い。


 俺は表示を読み続ける。


予測結果:封印対象の強制解放ではなく、封印崩壊による魂損傷

対象:ミュレア・ノクターン

危険度:極大

対処法:封印術式の再定義、好感度リンクによる存在補助


 言葉が詰まった。


「……このままだと、ミュレアが消えるかもしれません」


 部屋の空気が止まった。


 セリカさんが目を細める。


「消える?」


「封印が解けるんじゃなくて、封印ごと魂が削られる、と出ています」


 リリアが息を呑んだ。


「そんな……」


 その時、頭の奥に声が響いた。


 いつもの余裕ある声ではない。


 苦しそうで、かすれていた。


『……レン』


 俺は固まった。


『どうやら、少し……まずいことになったようじゃ』


 ミュレアの声。


 初めて、彼女が強がりきれていなかった。


 セリカさんが扉へ向かう。


「ギルドに戻るわよ」


 リリアも外套を掴む。


「行きましょう」


「でも、ダリウスさんは休めって」


「状況が変わった」


 セリカさんが短く言う。


 リリアも頷いた。


「助けられる可能性があるなら、行きます」


 俺は二人を見た。


 危険だ。


 間違いなく危険だ。


 ミュレアは魔王令嬢で、危険度MAXの存在。

 助けるという判断が正しいのかも分からない。


 でも。


 このまま消えるかもしれないと分かっていて、見なかったことにはできなかった。


 俺は杖を握る。


「行きましょう」


 すると、頭の奥でミュレアの声が、ほんの少しだけ笑った。


『ふふ……やはり、そなたは来るのじゃな』


「まだ助けると決めたわけじゃありません」


『強がるでない。妾には分かる』


「それを言う元気があるなら、少し安心しました」


『口だけは、まだ動く』


 声は弱い。


 急がなければならない。


 俺たちは宿を飛び出し、夜の王都をギルドへ向かって走った。


 静かに休むはずだった夜は、またしても終わりを告げた。


 そして俺は、嫌でも理解し始めていた。


 ミュレア・ノクターンの運命にも、もう俺たちは深く関わってしまっているのだと。

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