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第六章 神との対話


 その夜、空が割れた。

 銀の光が降り注ぎ、この世界の創造主が現れる。


「お前たち……システムの外側に干渉したな。ループを破壊しようとしている」


 巨大な存在。

 声は無数の人の声が重なったような響き。


「あなたは僕たちの神ですか?」


 僕は前に出た。


「いいや。僕はただのファン。この小説を改変しただけだ」

「なら、なぜ僕たちに意識を与えた? 死を繰り返させるのか?」

「……それはリアルな感情を描きたかったからだ。生々しいリアリティが欲しかった。悲しみ、愛、後悔。それが、良い物語になると思って」

「でも、それは拷問ですわ」


 テオドラが静かに言う。


「私は十七回死んできた。毎回、同じ台詞を言い、同じ罪を背負い、同じ結末を迎える。それがリアリティ? それなら私はこの物語を否定する」


 神はわずかに動揺した。


「……お前たちは本当に“生きている”のか?」

「あなたが決めることじゃない」


 神の言葉を僕は否定する。


「僕たちの感情はプログラムかもしれない。でも痛みは本物だ。涙も、笑いも、愛も──すべて本物だ」

「ならば……お前たちに選択肢を与えよう。一つはこの世界をリセット。すべてを元に戻す。そしてもう一つは──この世界を現実として認める。お前たちの意志で未来を創ることを許可する。ただしその代償は、私がこの世界から消えることだ」


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