第二百九十四章〜小湊隆は高梨恵子
書かせていただきました。高梨恵子を操る隆という男は何をしようとしているのでしょうか?お楽しみいただけましたら幸いです。
新たに高梨恵子と化したのは、北海道釧路市に住む小湊隆という男だった。しばらくは平井聡の肉体預かざるを得なかったが、まんまと美女と入れ替わるのに成功したのであった。
代わりの方法は、ネット内には溢れるように流されていて、それを 隆も知っていたのだ。
高梨恵子の肉体は隆の魂に馴染みが良かった。まるで今までずっと、高梨恵子として生きてきたかのようだ。
「ねえ、彼女。何をしてるの?何処かに行くの?良かったら案内しますよ」
通りかかった 大柄の男から声が掛けられた。
「え?」
どんな時なんと答えていいかわからない隆としては、そんな風に口を開けるしか出来なかった。
男が立ち止まった。自然と隆も立ち止まってしまうのだから不思議だ。
男が大柄だというのは、着ている服の内側に秘められた筋肉によるものらしかった。
「何しとるん?」
もう一度 男は言った。なんだか 厳しい 尋問を受けてるみたいで少し怖くなった。この街をを歩いてはいけないのだろうか?
「お……、お散歩を……ちょっと…」
おずおずと隆は答えた。男はふっと笑った。
「なんだそりゃ。独りで?」
訊いてきた。隆は返答を考えなければならなかった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




