第二百二十九章〜帰宅?
書かせていただきます。平井の新たな冒険の始まりです。追跡者もおりますが どんな展開が望めるでしょうか?楽しみにしていただけましたなら幸いです
平井は、高木翔子の家族構成も職業もまったく知らなかった。それどころか、既婚者なのか 未婚なのか、子供を産んでいたのか、すら知らなかった。免許証のデータからは大した情報は得られなかった。
━━えーい、ままよ。こうなったら、生き当たりばったりの演技をするつもりで、免許証に書かれた住所に乗り込んでみるぞ。
彼はそう決意した。
新しい体での居心地はとてもいいものだった。道を歩いているだけで今日の男性たちからの視線を感じた。ミモレ丈のスカートは、この季節に 程よく快適であった。
平井に成り代わってしまった本物の高木翔子には申し訳ないが、きっと一時的なものだ。後で すぐに 体を返してあげるよ!
そんな思いもあるにはあったのだけれど。
自宅は 高層マンションの一室であった。エントランスは幸い、オートロックではなかったから、すんなりと入ることができた。翔子の部屋は、十階建ての十階であった。最上階のVIPルームだ。平井の心は自然と踊り出した。バッグからキイを取り出し、鍵を開けた。まず中に誰かがいいのか どうかだ。平日の夕方、息子や 夫がいるとしても帰ってるかどうか微妙な時間である。
━━ただいまぁ
室内に向けて一応声を掛けた。
にゃあっ
あ!
1匹の猫が出迎えてくれた。
あらあ!可愛ー
猫好きの平井は驚いて声を上げた。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




