第百三十四章〜違和感
書かせていただきました。本日最後の投稿となるかと思います。あとはお薬を飲んで寝ます。本日は1日お付き合いいただきまして誠にありがとうございました。また明日よろしくお願いいたします。おやすみなさいませ。
彼はアパートの階段下に着いた。
郵便受けを開けて中を覗いた。鍵は無かった。郵便物はひとつもない。誰かがちゃんと回収しているということだとしてみると、アパートの中に何者かがいるとするならば、夏美だと思われた。本当はそうとは限らないのだが。
ただ、そんな予感しかしなかった。
2階に上がり ドアをノックした。
「誰だよこんな時間におい!」
室内から声がした。紛れもない。蘭馬の、本来の声であった。ぶっきらぼうのなその物言いも、彼そのものであった。
「俺だよ俺。夏美ちゃんの姿をした蘭馬だよ」
極小声で言った。すぐにドアは開いた。玄関の三和土に立っていたのはやはり、蘭馬の形をしていた。
が、何か違和感もあった。何かしっくりこないのだ。この男は本当に夏美なのだろうか?
「さあ、早く入って。そこに居られたら目立って仕方ないわ」
そうだな、と中に入った。今時珍しい畳の部屋だ。しかし、蚤やダニの気配はまるでなかった。本来の夏美が綺麗に掃除してくれていたのだろう。
だが……。心臓は大きく脈打っていた。
「飯、喰ってないんだろ?何か作ってやるよ。待ってて」
夏美が言いながらキッチンに立った。
「あ、そんな……、いいよ。適当で」
「ここに来るまでにも コンビニさ寄れなかったんだろう?大変なことになってるからな」
「うん……、まあ…」
蘭馬の眼は、どこか虚ろだった。キッチンの方からウインナーを炒めるような音と匂いがしてきた。
お呼びになっていただきまして誠にありがとうございました。また明日!




