第百三十一章〜停まって
書かせていただきました。ソニ リングが逃走劇 のつもりです。リアリティにかける部分もありますが お許しくださいませ。お読みになっていただけましたら幸いです。
「停まってえ」
叫びながらバスに向かって手を大きく振った。間に合ってるタイミングかどうかは、わからなかった。
ただ、停まって貰えなかったら、いずれ体力も尽きて歩を止めてしまうだろう。そして 追っ手に捕まってしまうだろう。そしたら、マスコミに売り渡され、後は自宅や学校まで特定されて、世の晒し者になる運命だろう。
息を切らせながらバスに追いつくと、ちょうどバス停のところで足が絡まって転んでしまった。
待てえ
止まれぇ
ぶっ殺すぞ
遠慮のない罵声が浴びせかけられた。
その時である。ふと視線を上げた。すると、そこにバスの乗車用ドアが見えた。
━━どうぞ
マイク越しの運転手の声らしかった。ドアが開いていた。
「ありがとうございます!」
最後の力を振り絞って崩れ落ちるようにバスに乗った。
━━はい。発車いたします。お捕まりください。
少しの衝撃があってからバスはゆっくり走り始めた。群衆たちの声は、間もなく聞こえなくなった。
蘭馬は、バスの床に膝をつくようにして息を整えた。
『大丈夫ですか お客さん?』
運転手が車内マイクで問いかけてきた。
「大丈夫です 治りました すみません」
蘭馬は言ってからシートに座った。
出来うる限り人に顔を見られないように目を伏せて下を向いていた。
どこが行き先のバスなのか選んで乗車したわけではなかったのでどこまで行くバスなのか気になった。最寄り駅が終点のようだった。終点まで行くのが一番安全なような気もした。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございまし。次も書かせていただきます。どうぞよろしくです!




