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ファンタジー職業人、お貸しします!  作者: 田中なも
アーチャー、お貸しします!
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5

 アルナは非常に練習熱心で、大井が見せた弓道の動画を何回も再生し、基本的な動作を何回も繰り返した。月曜日も火曜日も、彼女は弓道場に泊まり込んで、必死に弓道部の一員になろうとしていた。

「アルナさん……。そこまでやらなくても……」

 水曜日の放課後。ずっと弓を引き続けるアルナに対し、鷺宮さぎのみやは恐れるおそる声を掛けた。彼女の動作は様になってきており、例の神技早気も今では大分落ち着いている。

「審査とは違いますし、大まかな動きができていれば問題ないと思いますよ……?」

 アルナはすっと弓を構え、美しく弦を離した。……鋭い音が、的を貫く。一体、これで何本目だろうか。

「……ありがとうございます。ですが、これは私の問題なのです」

 弓倒しをして、鷺宮さぎのみやの方を向く彼女。滑らかな金髪が、ゆっくりと宙を舞った。

「私はあさひさんによって、この世界でもう一度、貴重なチャンスを与えられました。私が死んだとき、パーティの仲間も一緒に死にました。しかし、この地で生き返ったのは私だけです」

 彼女は左手にグッと力を入れて、弓を強く持った。草の生えた矢道から、フワッと風が舞い込んでくる。

「死んだ仲間たちのためにも、私は誠実に生き続けなければならないのです。この世界で、人々の笑顔を守って……」

「アルナさん……」

 鷺宮さぎのみやはアルナの顔を見つめた。美麗なその表情の裏側には、様々な決意が浮かんでいる。


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