1 告白
僕は好きな人ができて告白した。彼女は困った顔してボーイフレンドではいけませんかと聞かれてしまった。
1 告白
好きな人ができた。とても美しい人だ。話しやすい人で気立てもいい人だ。同じ大学の後輩で話しも良く合う。良く相談してくれる。この人に決めた。この人しかいない。違う人は嫌だ。告白しよう。今日が絶好のチャンスだ。彼女から連絡してくれた。何時ものところ会おうと。大学の広場のベンチだ。周りに人があまりいないところだ。告白に丁度いい。思い切って告白した。
「香織さん、将来僕と結婚して下さい。」
困った顔された。仕方ない事かも知れない。もてるはずだ。ボーイフレンドはもういるかもしれない。僕の敗けだ。勝てるはずがない。
「結婚相手としてではなくボーイフレンドじゃいけませんか。だって決意がつきませんよ。お互い好きな人ができたら別れるしかないでしょう。せつないじゃないですか。失恋なんてしたくありませんよ。絶交だってしたくありません。良く考えてみて下さい。結婚なんてまだ早いでしょう。好きな人がまたできるかも知れませんよ。」
別にふられたわけではなさそうだ。安心した。まだやり直せる。良く考えてみよう。チャンスはまだあるはずだ。
「ついでに言いますけど私は人間じゃありませんよ。人間のふりをしているだけです。お化けじゃありませんよ。異世界の人間です。」
頭がついていかない。異世界ってなんだ。良く話しに出てくるやつか。転生するやつか。彼女は転生者なのか。この世界の人間とどこが違うのか。転生者だってただの人間じゃないか。
「異世界人だって、この世界ではただの人間だろう。なにか違うのか。」
彼女はふぅと息をして。
「年が違います。本当の年はいいたくありませんがあなたよりも年上です。この世界の人間に転生したからどうなるのか判りませんが元の世界ではエルフでした。もしかしたらあまり年を取らないかも知れませんよ。」
確かに彼女は20歳のはずなのに高校生か中学生に見える。10年経ってもそのままなら化け物だ。彼女は続けた。
「だから結婚なんて考えられません。私と結婚する人が80歳になっても私はこのままかも知れませんよ。」
想像してみた。もしも結婚する人が僕なら理想の結婚だと思うが彼女は生き難いだろうな。僕は、
「どんなきみでも僕はきみを愛し続けるよ。結婚なんてしなくていいさ。いつまでも僕はきみの相談相手でいたい。」
決めた。僕は彼女のために生きる。
「ありがとう。たとえどんな事になっても2人は友達よ。相談させてもらうわ。あゝ、今日相談しようと思ったのはレポートを書いたけど自信ないの。あなたに読んでもらって直してもらおうと思ったの。告白されて動揺したけど、お願いします。見て下さい。」
それから彼女のレポートを読んで訂正した。彼女はまだ日本語に慣れていないようだ。話すのはまだましだけど書くのはまだ拙いところがある。大学受験に良く合格できたの思うが、英語が日本語と同じ程度にできるから軽く合格したのだろう。
僕は彼女にレポートを返しながら、
「僕はいつまでもきみの味方だよ。」
僕は心からそう思った。
彼女は異世界からやってきたエルフだそうだ。年を取らないかも知れないと心配している。僕はいつまでもきみの味方だよと言った。




