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plus/minus=0  作者: ISOyA
el mariachi
6/31

el mariachi 1

「今晩は、乙鬼」爽やかな表情で円城が挨拶をする。

「・・・・・・・」

「おや、どうしましたか?」

「・・・・・・円城・・」

「はい?」

「・・でてってくれ」

震えるような声で乙鬼が返事をした。

今からおよそ5分前、ブックオフで散々立ち読みをした乙鬼は、近くにあったロイヤルホストで夕食をとる事にした。そしてメニューを取ろうとした時、どこからともなくこの眼鏡男、円城が現れたのだった。あと少なくとも4ヶ月は見たくなかった顔を前に、乙鬼は今にも襲い掛かりそうなほど怒っていた。「まぁまぁそんなに怒んないで、飲食代は僕が払いますから、ね?」


「・・で、話は何?」

シーフードドリアをほおばりながら乙鬼は喋る。まだ少しムスッとしている。

「三週間程前ですね、世田谷区に潜伏していた暴力団員13名を逮捕したんですよ」

「それがどうした?」


「銃火器ですよ、乙鬼。」

「銃火器?」

「まぁ、あとは車の中でお話します」


杉並区環七通りの交差点を黒いクラウンが巡航する。速度はやや遅め、デンソー製のデジタルメーターは24km/hを指している。


「暴力団連中から押収した銃です。」

円城は左側後部座席の足場においてあるダンボールを指差した。

乙鬼はダンボールを開け、中からAK-47を取り出した。

「カラシニコフ、こんなもの、どこでだって手に入るだろ?」乙鬼は不思議そうに尋ねる。

「まぁその銃なら、どこからでも入手できますし、その気になれば、自分で製造だってできます。

問題なのはもっと奥の方ですよ」

乙鬼はAK-47を隣の座席に置き、ダンボールの中を覗いた。

「・・・・・!」突然乙鬼が驚きの表情を見せた。そして一丁のアサルトライフルを取り出した。

「・・H&K G36・・。」

「他にもフランキ・SPAS12、ベネリM3,M16A1、ステアー・AUG、エトセトラx2、それに、」

「それに?」

「そのG36,よく見てみて下さい。」乙鬼は言われるままにG36を観察し始した。

マガジンを外し、バレルを抜き取った。そして手を止めた。

「・・・組み立て方に少し荒さが見える、バラして輸送したんだ。」

「なめられたものですね、我々は見事に盲点を突かれました」円城の声のトーンが変わった。表情は冷めきっている。

「・・・・・・・。」乙鬼は何も言わなかった。

「これは政府、そして公安調査庁にとって有るまじき失態です。だから・・・」

「「マイナス」を始末するのが僕の仕事だ。」G36のマガジンを装填しながら、乙鬼は答えた。

円城はフッと笑うと、乙鬼のマンションの前でクラウンを止めた。

「詳細は後ほど送ります、それまでは「寝て待て」です。」


ウルキオラ製のソファーの上で乙鬼はベレッタ90-Two を掃除していた。テーブルの上には、弾丸とマガジンが大量に散らばっていた。

氷のような瞳は、黒く光る銃を見つめていた。








ここで、一応実物のものを説明したいと思います。

デンソー:トヨタ・日産・ホンダなど、車のメーターを作る&デザインする会社です。


ウルキオラ:イタリアの家具メーカー。奇抜なデザインが特徴的。B〇EACHの敵キャラとは何の関係もありません。


銃器説明はまた後で出します。

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