表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/27

一 物語の始

 目が覚めると青空が俺を待っていた。

 起き上がり、目を擦る。そこの風景は見慣れないものであった。

 はっきり言うと荒地だった。

 草木はいっさい見当たらず、あるのは岩石のみ。色は土色と空の青色のみ。

 ふと、自らの身体を見ると不自然な感じがした。

 

 手足が小さい。


 まるで子供だ。

 うまく立てないが頑張って立ってみた。

 やはり目線が低い。身体が小さくなっているようだ。

 理由は不明である。

 一時的なものだろうか。とりあえず現状を把握するのが先決だと考え、歩くことにした。

 服はボロボロになっており、サイズは元の身体に合わせたものになっている。歩きにくいので、ダボダボなところは気合いで破いた。

 少し歩くと魔物がいた。

 俺はとっさに隠れてビームの機会をうかがった。

 そして、「きた!」と思ったとき、指先に魔力を込めた。

 つもりだった。

 結果はスカ。

 ビームは発射されなかった。

 俺が戸惑っていると、魔物に見つかった。

 魔物は案の定俺に襲いかかってきた。

 一発目。俺はその攻撃を回避することに成功した。

 しかし、そこで俺は尻もちをついて、しばらくの間行動不能。

 そして、二発目が飛んでくる。

 走馬灯が見えた。死を悟った。

 二度目の死。せめて、死ぬのであれば、この状況くらいは知りたかった……。

 いや、それは多分女神が教えてくれるか?

 などと、死後のことについて考えていた俺だったが。

 結果で言うと死ななかった。

 

 俺の視界には、ギラリと光る大剣が映った。そしてその大剣が魔物の強靭な肉体を切り裂いたのだ。

 飛び散る血液。剣が描く弧。叫ぶ魔物。

 全て、俺にとって初の体験だった。


「お前か。ルースというやつは」


 魔物を倒した戦士が話しかけてきた。見た感じ女性だ。


「え、あ、はい」


 俺はここに来て初めて喋った。幼い声だった。


「私はシリスだ」


 シリスは俺に手を差し伸べた。


「ど、ども」

「とりあえず戻ろうか」


 俺は大人しくシリスについて行くことにした。それしかやることがないし。

 そして、ついて行くと焚き火があった。どうやら彼女はここでキャンプしていたようだ

シリスは焚き火の近くに腰を置き、俺に向かって「座れ」とすぐ横を指差した。

俺は指定された場所にちょこんと座った。


「おい、何が起きたか。どこまで知ってる?」


鋭い声でたずねられた。


「いえ、何が何だかさっぱり」

「そうか、じゃあ、エレン様に言われたこと全部言わないといけないんだな」


 シリスは面倒そうに言った。

 しかし、何故、彼女がエレンの名を知っているのか。


 その疑問は今の俺にはわかなかった。

 それほど、このときの俺には余裕がなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ