とりあえず豆腐を作ってみました((( *艸))クスクス
更新遅くなってすみません(>人<)
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その日は魚屋さんだけでなく、粉屋さんの息子のオベールさんも来ていた。彼は最近始めた豆乳の製造販売が軌道に乗ったので、豆乳を使ったトーフの作り方を是非見学したいと魚屋さんに頼み込んだらしい。その向学心とてもステキ♪
そんな訳で、わたしと2人は今調理場に立っていたのだ。
調理台には、オベールさんが持ってきてくれた豆乳と、先日魚屋さんに貰ったニガリが置いてある。
わたしが知っている豆腐の作り方は、鍋で直接作る方法と、先に豆乳とにがりを混ぜてから蒸し器で蒸す方法、レンチンで作る方法なのだが、レンジはないので、これは却下して今回は、鍋で直接作る方法を試すことにした。
まずは豆乳を蓋付きの鍋で温める。沸騰しないよう、中火~弱火でじっくり70~80度位に…。だが、温度計が見当たらないので、その辺はだいたいでwww。焦げ付かないよう木ベラでかき混ぜながらゆっくり、ゆっくり……。
頃合になったら、グルグルかき混ぜながら、少量のにがりを入れてさらに混ぜる。分離して来たらとろ火のまま蓋をして10~15分蒸らして固まったら成功だ。
久しぶりだから、固まると良いなあと思いつつ、そこら辺はチートな能力頼りと言うことで(爆)。
そして、15分後……。蓋を開けると良い感じに固まっていたので、成功したみたい♪。
お玉で掬って小鉢に入れ、醤油を垂らす。そしてスプーンで掬って口に入れてみる。大豆の香りがフワリと広がって、優しい味わいだ。
「お二人もどうぞ。」
と、わたしはそれぞれにスプーンを渡し、小鉢を差し出す。2人は恐る恐るスプーンで掬うと口に入れた。
「柔らかいなあ、直ぐに無くなったよ。」
「豆乳とはまた違って、優しい味わいだな。」
ほうほうと2人とも関心しながら、もうひと匙口に入れて味わっていた。
「これはおぼろ豆腐と言うのですが、柔らかでほわほわしますよね。」
それからわたしはザルの上に布巾を敷いたものの上に鍋の豆腐を掬って入れた。おぼろ豆腐も楽しみたいので、鍋に半分残しておく。そしてそのまま15分程置いて水切りをしたのがザル豆腐だ。
「こちらのトーフは少ししっかり目なんですね。」
オベールさんが言う。
「水の切り方で固さや食感が変わるというのは大変面白いです。勉強になりました。」
「でしょ?それにおぼろ豆腐にはちみつをかけて食べてもデザートとしてイケますし、パンケーキのタネに混ぜても美味しいんですよ。ザル豆腐もお味噌汁入れても美味しいですし……。」
「なるほど……。」
「もっと固くなると、適度な大きさに切って油で揚げても美味しいです。」
オベールさんもかなり乗り気のようで一生懸命メモに取っている。そんな様子を魚屋さんはにこやかに見つめていた。
「とりあえず、おぼろ豆腐から始めてみようと思っています。」
オベールさんがそう言った。そして、魚屋さんに深々と頭を下げだ。
「なので、にがりの方、よろしくお願いします。」
魚屋さんは満足気に頷いて、オベールさんの肩をポンと叩き、頑張れよ、と言った。
「アンジェさん、ありがとうございます。僕、頑張って豆腐作ってみますね。」
「こちらこそ、ありがとうございます。楽しみにしています。」
わたしとオベールさんは顔を見合わせてニッコリ笑った。気持ちオベールさんの顔が赤いように見えたのは気のせいだろう。魚屋さんはそんなオベールさんを生暖かい目で見守ってる。
「嬢ちゃん、ありがとな。」
「この町に、美味しいものが増えるのは大歓迎ですよ。」
魚屋さんがニヤリと笑ったので、わたしもニコニコと笑顔で返す。
「また新しい料理、楽しみにしてるぜ。」
わたしは笑顔でこくんと頷いた。




