ロイド先生とハーブクッキー(*^ω^*)
いつも読みに来て下さり、ありがとうございます(*´▽`人)感謝♪
ブックマーク100人越∑(๑ºдº๑)!!
凄く嬉しいです。これからもよろしくお願いします(人´∀`*)♪
昼食の後の事。
わたしは鶏肉の仕込みの為に調理場に立っていた。
保冷庫から鶏肉を取り出して、1口大に切り分け、塩コショウをして少し馴染ませる。
それから、ボウルにすりおろした生姜、ニンニク、みりん代わりのはちみつ酒、醤油を混ぜたタレを作り、鶏肉を漬け込んだ。
後は夕飯前に小麦粉をはたいて揚げたら出来上がりだ。
わたしはニマニマしながらそれを保冷庫に戻した。ロイド先生が送ってくれた調味料のおかげで、料理の幅が広がったので作りがいがある。それに子供の頃から色んな味を知ってると、味覚も鍛えられるもんね。食育にも大変宜しい、うんうん。
今度ロイド先生に会った時にお礼言っとかないとな〜〜と思いながら調理場を片付けていると、
「こんにちは。」
と、ロイド先生が食堂に顔を出した。
おぉ、以心伝心?
「先日は、調味料ありがとうございました。すっごく、すっごく嬉しいです。早速使ってますよ〜〜♪」
と笑顔で言うと、ロイド先生も良かったと、笑い返してくれた。
ドキーン!!
やっぱりロイド先生の微笑みは殺傷能力高いわ〜〜。ホストクラブに居たら確実にNo.1……。いや、芸能人でも爽やか芸能人1位とか取ってそう……。破壊力抜群。
「お……、お礼に何かお菓子でも作りましょうか?」
って言うと、ロイド先生は少し考えてから、
「クッキーが食べたい。」
と、仰った。
「クッキー、了解です。お勉強の後のお茶ウケに出しますね。」
わたしがそう言うと、またまたニッコリ笑ってありがとうと言った。早くこの笑顔に慣れないと、わたしはキュン死してしまう……。アカン(汗)
わたしはドキドキしながらそう思っていた。いやん、なんかヒロインみたい。いいおばちゃんなのに…。
若いって良いわね。などと思いながらクッキーの準備をする。タネを作って保冷庫に入れておけば、食べる前に焼くだけだから、焼きたてが食べられて良いのだ。
フンフーン♪と鼻歌を歌いながら準備するわたしをロイド先生は温かい目(……だと思う。決して生温かくはないと思いたい。)で見ていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「これは何のクッキーですか?」
ロイド先生が問う。
「庭のハーブを混ぜたハーブクッキーです。」
勉強会の後にお茶とクッキーを出したら、ロイド先生が尋ねた。最近のマイブームはローズマリー。ちょっと大人の味なんだけど、中々美味しいのだ。特に教会の人達には好評で、近々教会のお持たせ用になる予定だったりする。ハーブって身体にも良いからね。
ロイド先生はクッキーを摘まむと暫くじっと見つめてからパクリと食べた。口に入れたときに、ハッと目を丸くして、その後は暫し味わうように目を瞑る……。お気に召したかな?
食べ終わった後も暫く何か考えていたようだったけど、漸くこちらを見て、
「美味しい。」
と言ってくれた。ホッ。良かった。結構間が空いたから、イマイチだったのかなーって、思っちゃった。
そのあとは、みんなとお話しながらクッキーをツマミに普通にお茶を飲んだ。
「アンジェ、あれから外出許可はおりましたか?」
ロイド先生に聞かれて、わたしは首を振った。
「いいえ、まだなんです。わたし、まだ買い物の仕方も分かりませんし、先日、ウワサですけど物騒な話も聞いたので、神父様も迷ってらっしゃるんじゃないかと……。」
「物騒な話?」
「最近、子爵様の令嬢が行方不明だとか……?詳しい話はわからないですけど、もし、人攫いとかだと危ないじゃないですか?そういうのもあるのかな?って……。」
ロイド先生は、わたしの話をフムフムと聞きながら、暫く考えて……。
「では、私が神父様にお願いして、1度一緒にこの辺りを散策してみませんか?」
すわっ、デートのお誘い?!
……。それは嬉しいけど、心臓が持つかしら……?
(汗)
わたしが顔を真っ赤にしてモジモジしてると、
「二人が嫌なら、子供たちも一緒に社会見学とかいかがですか?」
またまた、そんな覗きこまないで……心臓に悪い(汗)
「イヤではないですけど……。二人は恥ずかしいので、子供たちと社会見学でお願いします。」
と、わたしは漸く答えた。いきなり二人とか、デートとか、わたしにはムリ!!
「アンジェお姉ちゃんと、ロイド先生と一緒にお出かけ楽しみ〜〜♪」
それを聞いていた子供たちも大喜びしてる。
子供たちも喜んでるから良いよね?ロイド先生はちょっと複雑な顔して笑ってるけど、先生なんだから子供たち優先だよね♪
わたしがニコニコとすると、ロイド先生もちょっと安心したような顔で笑った。
では、そろそろお暇しようかな?と、席を立とうとしたロイド先生に、そうだ、とわたしが呼び止める。
「今夜の夕食、ロイド先生の下さった醤油を使った料理なんですけど、折角なんで食べていかれません?醤油を使った料理の参考になるかもですし……。」
ロイド先生が、ちょっとビックリした顔をしたけど、直ぐに破顔して、
「では、ご相伴に預かろうかな?」
と、言ってくれた。勿論子供たちも先生が一緒にご飯食べてくれるのが嬉しいらしく、中にはヤッター!!と、バンザイしてる子もいる。
夕食の準備をしている間、ロイド先生は神父様にお伺いを立ててくると教会に向かった。
お出かけ……、楽しみだね♪




