タイトル未定2026/02/14 21:40
ターゲットシティ
かくして、宇宙人の侵略計画は失敗に終わった。人間関係を破壊するというのは、宇宙人にとって非常に恐ろしい策略である。しかし、心配は無用だ。この出来事は未来の話、それも次の次の次の次の次の次の次の次の次の次の次の次の話だからである。え?なぜかって?それはすなわち、人間の関係性があまりに希薄で脆く、宇宙人がこんな方法で攻撃するまでもないからである!
「教えてやろう。こいつらは互いへの信頼に従って生きている。世界征服に暴力は必要ない。互いへの信頼さえ取り除けば、人間は自ら同士を排除するだろう。人間は自ら掃討し合うのだ。そうだろう?気に入ったか?」—宇宙人
「ジョニーさん」
「ケーキは要らないって言ったろ。誕生日会も開くな」
一方、22歳の日本人青年・浜田は、首と左手首に痣のある23歳の青年ジョニーに対し、ジョニーの好きなケーキについて話しかけようと試みる。それでもジョニーはいつも拒否するのだった。
「ワトソン、情報は揃った。事件は解決だ」
ジョニーは書類とデータの入ったUSBメモリを、英国人女性で目の色は青、短い金髪、白い肌を持つ、まるでアニメのキャラクターが現実世界に飛び出してきたような女性探偵ワトソンに手渡す。
「ジョニーさんの方が、ワトソンさんより事件を解決してますよね。ジョニーさんならもっと上を目指せるでしょうに。どうして働かないんですか?ジョニーさんは僕と同じようにウルトラマンが好きだって言ってましたよね?日本で働いてみませんか?それにどうして自分の誕生日会を開かないんですか?」
「誰も誰も助けないからだ。夢なんてものは叶いっこない。部外者から何かを受け取る者はいない。どこの出版社に持ち込んでも原稿は相手にされない。どうやってやっていけって言うんだ?ウルトラマンのヒーローになりたいさ。でも、受け入れられやしない。もう23だ。もう23年も無駄にした。9月10日、あと2ヶ月で24になる。最初に書いた漫画は、小学校5年生の時からだ。それなのに、まだ完成してもいない。もういい。たくさんだ。だから、人生で訪れる全てのチャンスを断ってきた。持ちかけられた仕事も全て断り、全ての援助を断ってきた。たとえスカウトマンが来て芸能人にしようとしても断るさ。ワトソンの相棒をやってるのは、金を稼ぐためだ。何をするにも自分でやる。誰にもどこへも連れて行かせないし、何も手伝わせない。人生で訪れる全てのことを断る。ワトソン、情報は揃った。依頼人との話を済ませていいぞ」
「ジョニーさん、本気ですか?」
「そうよ、ジョニー」
「ごめんなさい」
「ジョニーさん、また日本語で謝ってる」
「浜田さん、ワトソンには依頼人がいる。ワトソンは依頼人と話をつけに行かなきゃならない」
「僕のことは『浜田くん』って呼んでください。ジョニーさんの方が1つ年上なんですから」
「歳なんて変わらないさ。生まれた月だって近い。8月27日と9月10日だぞ?1つも離れてるか?」
「行ってくるわ」
女性探偵ワトソンは2人に別れを告げ、依頼人のもとへ向かった。
「ジョニーさんはどんなケーキが好きなんですか?」
「浜田さんこそ、どんなケーキが好きなんだ?」
「え?でも…」
「要らないって言ったろ」
「じゃあ、もし手伝うことがあれば…」
「助けは要らない」
ジョニーは携帯電話を取り出して見る。画面の時刻は正午を示していた。そして、ブラウザの通知には、男が発砲して乱射するというニュースが表示されていた。
「ただいま」
「ワトソン、もう戻ったのか?」
「この仕事は他より片付けが早かったの。ジョニー、発砲事件のニュースもう知ってる?この辺りみたいよ」
「見たよ。殺人事件は探偵の仕事じゃないのか?」
「そうなんだけどね。ほら、テレビでもやってるわ」
記者が報道する。「容疑者は、タバコを吸っていたところ、その後は何も覚えていないと供述しています」
「ニュースは見たが、この事件は俺たちには解けないな、ワトソン」
その時、激しい発砲音が響き渡り、ジョニーは悪態をつく。「耳が聞こえなくなったかもな」
ジョニー、浜田、ワトソンは秘密の部屋に避難した。ジョニーは携帯で警察に通報する。
警察は発砲した男を一人確保した。
ジョニー、浜田、ワトソンが外に出ると、地面にタバコの箱が落ちていた。
それを見たジョニーが言う。「警察はこれを証拠として押収しなかったのか?」
ジョニーは箱から一本のタバコを取り出し、それを折った。葉っぱと混ざって赤い結晶がタバコの中から出てきた。
「何だそれ?」
「この問いへの答えだ。今のところは『分からない』だ。知りたければ、この問いを別の時に問う必要がある」
ジョニーはタバコから出た赤い結晶を調べた。分析を終えると、浜田とワトソンのところへ来た。
「正体は宇宙植物だ」
「テレビでは、発砲した男はタバコを吸った後、何も覚えていないって言ってたわよね、ジョニー」
「そうだな、ジョニーさん」
「それなら、どうやってこの宇宙植物をタバコに混入させた奴を見つけ出せばいい?」
「ジョニー、店よ。タバコを売っている店」
ワトソン、ジョニー、浜田はワトソンの車に乗り込み、最寄りのタバコを売っている店へ向かった。
「タバコが無い」
「いや、もしタバコが無いなら、必ず誰かが配達に来るはずだ」
すると、一台の配送トラックが店に到着した。運転手が降りてきてタバコを店に納品し、終わると再び車に乗り込み走り去った。
ワトソン、ジョニー、浜田は車に乗り込み、ワトソンはその配送トラックを追跡した。たどり着いたのは、大きな平屋建ての家だった。配送トラックの運転手は車を降りて家の中へ入っていく。ワトソン、ジョニー、浜田も車を降りた。
「ワトソン、浜田さんは外で待っていてくれ。俺一人で中に入る」
「ジョニー、大丈夫なの?」
「ワトソンと浜田さんは外から援護してくれ」
「分かった」
ジョニーは一人でその大きな平屋建ての家の中へと歩み入った。
ジョニーが家の奥深くへ進んでいくと、彼は落とし戸によって秘密の部屋へと導かれた。
「宇宙人…」
「教えてやろう…」
「ジョニーさんが外からの援護を頼みました」
「今から始めるか?」
「よし、ジョニーさんを助けに行こう」
ワトソンと浜田は車に乗り込み、ワトソンは全速力で家に突っ込んだ。壁を突き破り、秘密の部屋まで到達し、そのまま宇宙人を轢き殺した。
「お前ら、何の映画見てきたんだよ?今夜は二人ともゲーム禁止な」
「ジョニーさん!」
終わり




