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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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[貧乏貴族]兵衛くんの嫁取り合戦 その2

 オレの護衛をしていた林兵衛(ひょうえ)くん。同僚の桂ちゃんを(めと)るため、立身出世に挑戦します!


 --------------------


 ブラックな大魔王の顔になったパパンだが、当てもなく戦場へ放り出すのではないらしい。


「実は、寺社勢力をこの機会に叩いておこうとしていてな。叡山(えいざん)と一向宗は夏から幕府と三好で叩いている。法華宗は禁教を解かれていない。後、めぼしい寺社と言えば?」

「延暦寺と本願寺に並ぶ強大な寺社と言えば、大和国守護の興福寺ですな」

「さすが、布施(ふせ)は勉強しているな!」

「いやぁ、それほどでも……ってまさか!」


 布施さんが驚愕している。興福寺って前世でも聞いた事あるな。あ!少年の顔した阿修羅像で有名だった!


「実は三好が興福寺と戦っておる。ただ、山城国と大和国は朝廷の直轄領にしたいのじゃ」


 あー。まあ関白からしてみたら、そうかもね。今は京が栄えているから気が付きにくいけど、朝廷が困窮しているのは変わってない。ウチのジィジがそうボヤいていたからな。


「実は大和には今、守護も国司もおらぬ。興福寺の寺領が大きいので興福寺が代わりを務めているだけなのじゃ」


 へー(棒)それが、どうしたの?


「そもそも興福寺は四百年前、藤原の国司に逆らった。平清盛は検地を強行し、寺領を削ったが、平氏は源平の戦いに敗れた。鎌倉の地頭にも負けなかった。寺領不輸という免税の権利を悪用して、興福寺の懐に入れてあるのじゃ」


 ふむふむ。それから?


「そこで、まずは興福寺の所領を取り上げる。まあ、全ては無理だからな。公領や公田など記録があるものを取り上げる。そして、検地をする。検地した後、その土地の管理をしている土豪達に分け与え所領とする。もちろん税は払ってもらうがの」


 それ、絶対に炎上するヤツ!


「もちろん、争乱になろう。そこで、お主らの活躍の場が出来る」


 ニヤリと笑った顔の悪い事!


「ま!主力は三好の松永(まつなが)弾正(だんじょう)だ。お前達は、朝廷の意向を示すために参陣する事になる。合力ではあるが、敵を殲滅してもいいんだぞ?」


 あー、コレ、アレですわ。チート使ってなんかやらかすつもりですわ。


在富(ありとみ)が色々と新しい兵器を開発しているから、大和に行く前に、訓練しておきな?」


 あー!逃げてー!奈良のお坊さん、逃げてー!


 在富の兵器って、たぶん時代をかなり進めちゃっているヤツだろう?火薬とかバンバン使っちゃう系のヤツ。


(いくさ)が出来るのも冬のうち、来年の春には祝言だな?」


 アレ?それって、「この戦いが終わったら、結婚するんだ」ってヤツにならない?大丈夫?大丈夫なの?兵衛!


「ア、アゥ〜」

「あら?兵衛様、若竹丸様も応援してくれていますよ。桂もきっと信じてお待ちしております」


 いや、桂!それフラグー!


 --------------------


 つー訳で、兵衛くんは出張決定!ついでに布施さんもね!






兵衛くんは若竹から離れますし、時系列がズレるので、この続きは閑話とします。


兵衛くんの明日はどっちだ!


「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、お気に入りの登録と、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!

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