狂乱の本能寺
〽︎あなぁたを はぁなさぁないぃいぃ〜
昨日ので、終わったと思った?
残念。夜を徹してまだ続いてます。
あの後、在富の飛び込みでフリースタイルバトルが始まったり、どう聞いてもゴスペルの尼さん合唱団の歌があったりして、狂乱のライブは続行中。
今は忠冬パパンがR&Bソングを熱唱中。意外や意外。かなり上手いぞ。高音の伸びが凄え。尼さん達のコーラスに負けてない。
--------------------
「よう!師匠!やっぱ、サイコー!だな!オレの踊り説法どうだった?」
「教えを上手く守破離しましたな!裏にある強いリスペクトを感じましたぞ!」
どこのラッパーかと思う格好のオッサンは、六角定頼さん。若い頃はお坊さんで京都のお寺で修行したんだって。その時に在富からラップを習ったんだ。
「いやぁ、若気の至りでしたな」
「あの頃、師匠は最高に尖っていたからな!三条河原の十三人刺しは未だに語り種だし!」
「え?あの伝説のお人が、この陰陽師様なんで?」
「ああ、あの頃はカデノと聞いた途端にミンナ逃げ出したもんさ」
いや、それ、最高じゃなくてサイコじゃないかなぁ?
「今、歌っている、ただっチなんて、最恐の鬼稚児って呼ばれてたんだぜ」
「えぇ?あのお公家さんが?」
「まあ、あのお人は大人になってからの方が怖えけどな。細川を撃ち払ったが、俺も三好も頭が上がらねえ。大内なんて顔が白くなってるぜ」
パパンと在富、前世はヒップホップが趣味だったんだって。高校でチーム組んでいたそうな。それ、音楽のチーム?違うチームじゃなかった?
--------------------
「よう、お前ら。近江から来た奴はどれくらい、いるんだ?」
パラパラと会場から手が上がる。
「結構、来ているんだな。アレ?お前らも来たのか?」
何人か女性客がまとまっている。常連さんみたいだね。
「そうか、昔に比べれば安全に成ったとは言え、女ばっかじゃ感心しねえなぁ」
ちょいワル坊主の説教にシュンとなってる女性グループ。
「おーい!後藤!後藤の息子がいただろう?」
なんかスタッフを呼んでいるぞ?
「あの子ら、お前の所の子だろう?帰りにちゃんと送って行け」
後藤って国人の領地の住人らしい。
「ちゃんと、玄関先まで送るんだぞ?あぁ?布団の中まで?そりゃ俺が親父さん達から叱られるわ!」
オヤジのエロい一人乗りツッコミまで披露している。
「ちゃんと祝言あげてやるから、それまでは大っぴらにンガフガすんなよ!」
後藤って若侍と女の子が真っ赤になってる。これで近江守護公認の仲って訳だ。粋な事するオッサンだな!
--------------------
「オレは常考、とても最高!」
「いつも炎上?それも上等!」
今は在富がラップしてる。式神で自分の分身を作ってシンクロダンスとか。盛り上がるけど、それは反則だろう?
「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、お気に入りの登録と、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!




